先週の金曜日。

アメブロさんよりお誘い頂き
あるイベントに参加してまいりました。

今月、28~30日の3日間、東京六本木にて
経済誌・・・というか「ピンクペーパー」でお馴染みの
英国紙フィナンシャルタイムズ主催による

「FT Business of Luxury Summit 08」
というものが 開催されるそうです。



ラグジュアリーと名が付くだけあって
スピーカーやパネリストとして


Tiffany & Co.やValentinoのCEO、
LVMH Group Managing Directorをはじめ

世界中の有名高級ブランドトップ層や企業の意思決定者

投資家達が出席されているほか、


日本からは
本日お話を伺えたVOGUE編集長の斉藤和弘さんや
森ビルの森稔社長、伊勢丹の武藤信一社長、
セオリーの佐々木 力社長など
そうそうたるメンバーが参加されるそうです。

今年で4回目の開催という、このサミットでは


・サブプライム問題は、高級ブランド消費者の支出に影響を与えるか
なんて内容から始まり、
・欧米のブランドが高度成長中のアジア市場に参入する際の
 戦略方法。FC・全額出資会社・あるいはローカルパートナーetc
・ビジネスと消費者の懸念とのバランスを考えた生産事情
・成功するのは 誰か。

というようなことを、
フィナンシャルタイムズ編集長のライオネル・バーバー氏が
議長を務め、CEO達がパネリストとして討論するそうです。

ご興味お有りの方は こちらからお申し込みください。
http://www.ftbusinessofluxury.com/images/contentpage/ft1-6.pdf




で。本日のイベントは。
このサミットでスピーカーをされる、VOGUE編集長の斉藤和弘氏と
フィナンシャルタイムズ・ジャパンリミデット日本代表の
星野裕子氏 お二方が、それぞれのグローバルメディアな視点で
流行情報や消費者動向、そして日本での
ラグジュアリービジネスについて語って下さる勉強会、
と言うことでした。

正直言って 現在のワタクシの居る業界とスーパーブランドは
あまり関連性は無かったりするのですが

逆に、IT業界ではなかなかお会い出来そうもない方の
お話を聞ける チャンスだったことと
マーケティングに関するヒントも得られそうだったので
半ば興味深々で参加させて頂く事に。

参加者が20名前後の少人数制だったことと
場所が銀座ブルガリタワー8階
しかも、事前にやんわりと
「ブルガリ銀座で行われる講演会であることをご理解頂き、ふさわしい格好でいらしてください」
などと指定もあったので

・・・他にはどんな方達が参加されるのだろう?
やっぱブルガリ着けたり、ブランド服着て行かなきゃ駄目?
などなど 多少どうでもいいことを気にしつつ

一応 失礼の無いように相応のブランド服を身にまとい
出席したワタクシ。
なんだか バブル時代の末裔みたいですね・・・。



いざ。会場である、ブルガリのラウンジに案内され、
ちょっとしたミーティングルームにて席に着く。

一緒に参加された方達も、
それぞれ、なにかしらの会社を経営されている方ばかりらしい。
そして、皆様、ブロガー。

ワタクシもたまに、経営者達の集まる講演会や
勉強会などに出席したり、聴講させて頂く機会があるのだけれど
今日のイベントは なんとなく、それとも違う雰囲気。

始めに星野氏が、FT紙について、説明をしてくれた。
現在1日に45万部、世界24か所で発行されていること。

月曜日~金曜日までは、お金の稼ぎ方や運用方法などを提案
している内容。土日は、お金の使い方を提案、そこで
FTとラグジュアリービジネスが絡んでいる、ということ。

日本でも約9,000部が発行されているそうです。
ただ・・・ FT紙は「日本語版」が無いので、慣れないと読みずらい。
正直なところ、内容に興味があっても、
FT紙より日経系の方が手に取りやすい。(ワタクシの場合)

多分、普段から世界的に活躍されている、
グローバルな経営者や投資家向きの経済紙なので
その位置に達していない(最低限度英文が読めない)方達は
FT紙読んでお金の運用方法を学ぶ価値が無いと言うか・・・
そこで 一線ひかれているのだろうな~と 
ちょっぴり 寂しく思ふ。

それから、007のジェームスボンドがあるシリーズで
FT紙のリポーター役に変装しているシーンがあったり、
色々な映画にFTが使われているんです、というこぼれ話を交えながら

今回開催されるサミットについての説明に入り・・・
ここで はたと気付く。

本日のこの会は。
講師に、FTの星野氏やVOUGE編集長の斉藤氏を迎えて
ラグジュアリーブランドビジネスについての勉強会というよりは。

今月開催されるこのラグジュアリーサミットについて、
集まってくれたブロガー達に、宣伝をして貰うことが目的。

経営者ブロガーが集まっているのは
●●の社長さんのBLOGを読んだら、こういうイベントや
セミナーに興味あるって書いてあった。
だから●●社長は成功しているんだ!
         ↓
憧れる●●社長が興味持っているセミナーに
私も出席してみたい!
 
こういう構図なのだろう。
( お手本になれない女社長でごめんなさい )

ブルガリタワーのプライベートフロアを数時間借り切って
ブランド物のお菓子に、ワイン、フレッシュジュースを振る舞い
有名なゲストに来て貰ったら、
これだって 結構なお金が掛かっている筈。

今は日常的にBLOGを書く人が どんどん増えていて
経営者BLOGだって 当たり前の様に定着してきているけど
FT社までがこれにビズを狙ってくるとは・・。
ここ数年で広告宣伝のマーケティングや手法も変わったなと実感。
そういう意味でも 勉強になりました。

星野氏のお話が終り、次はVOUGE編集長の斉藤氏が講演。

VOUGEの編集長、って言うと、
「プラダを着た悪魔」でもモデルになった
米ヴォーグ(Vogue)誌のアナ・ウィンター(Anna Wintour)編集長を
想像してしまうのですが・・・。

斉藤編集長は、とても気さくで、温かみのある方でした。

まず、ラグジュアリーブランド、スーパーブランドとは
なんぞやって話から・・・。

70年代から始まったラグジュアリービジネスは
バブル期~崩壊期を迎え
90年代、もっとも伸び、日本は
ワールドシェア10~33%を占める巨大マーケットになったが
03年がピークで、その後は横ばいである。
その理由、各時代~現代までの消費者の傾向。

そして、何故、スーパーブランドが銀座に集まるのか。
アジアンマーケットで、銀座は現在1位だけれど
1坪26万もする銀座に100億かけ自社ビルを建て、
絶対に元は取れないのに、ポジショニングの為にする理由は?

それから
現在、日本のブランド品購入者の20%が中国人だということ。
(確かに・・・中国には銀座→新宿伊勢丹→秋葉原をぐるっと回る、
ショッピングツアーなんてのもあるらしい)
銀座のショップには今必ず中国語を話せる人が居る。
但し、中国人が日本で沢山ブランド品にお金を使ってくれるからって
同じ時期に北京を銀座みたいにしても、こうはならなかっただろう。
その成功の理由は?

但し、伸び悩んでしまった今、今後のラグジュアリービジネスを
どう変化させていくか?

その他、月末のサミットでケーススタディとして議題になっていた
「一度価値を下げてしまったブランドを5年で再建した方法」
について、そのブランド名や内容を教えてくれたり、

パリコレ、ランウェイと 東京コレクションの違いや、
上手くいかない理由なんかも、
時々例を挙げながら、とても解りやすく説明して下さりました。

ワタクシも一昔前・・・やたらブランドに走ってしまっていた時代も
あり、なんとなく歴史が共感出来た部分と、

個人的にずーっと気になっていた、
アメリカと日本(アジア)のファッション誌の違い。
どちらも同じように、全頁ブランド商品が掲載されているんだけど

例えば米VOUGE誌って、「ファッションカタログ」って感じで
見ていてとても楽しいのだけれど
日本のはどうも・・・「ショッピングカタログ」って気がしてて。

お話聞いて、消費者の傾向も伺って納得できました。
素敵なお時間 ありがとうございましたかえる


VOUGE JAPAN
http://www.vogue.co.jp/index.jsp

斉藤和弘氏のブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/vogue_saito

フィナンシャルタイムズ
http://www.ft.com/home/asia

「FT Business of Luxury Summit 08」  
http://www.ftbusinessofluxury.net/home.asp


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