2005年のアカデミー賞で、めでたく最優秀作品賞を受賞した作品、御存知ですよね。そう、様々な人間模様の中から見た“人種差別”をテーマにした『CRASH』。以前俺もブログ内で絶賛した作品でしたが、この作品に複数存在する主役の1人であるTerrence Howard 、ココの所立て続けに大作や話題作に出演しまくって、急にビジーワーカーになりましたね~。
しかし、今回ご紹介する『HUSTLE & FLOW』は、その『CRASH』とは全くの別人格、しかも“サザエさん”の様なロッドのパーマ姿でRAPまで披露し、新たな彼の魅力が垣間見れます。といっても実際彼自身が演じてきた“幅広~い”役柄ってのは、今に始まった訳じゃないですからね。そして今回は『CRASH』同様、またまたLudacris
と共演ですぞ!
舞台はサウスメンフィス。なんだか随分寂しい町で、口八丁手八丁で“PIMP”を稼業としているDjay(Terrence Howard
)。本当はラッパーになる事が夢であった彼は、ある時、昔の仲間であるスキニーブラック(Ludacris
)が、アーティストとして成功している所をTVで見てしまう。突如として昔の夢が再び自分の中で大きくなっていくDJAYは、プロデューサーであるキー(Anthony Anderson
)に自分の楽曲を聴いてもらう。キースはプロデュースを受託し、Djayは再びラッパーになる夢を追うことになるのだが…。
オープニングタイトルが画面に映し出された瞬間、なんとも言えないザラついた画面に“ブラックスプロイテーションムービー”を彷彿したのは俺だけ?そしたらさ、間髪いれずにIsaac Hayesの姿が!(笑)。
それに、キャストの中には意外な人が意外にシリアスやってたり…例えばIce cubeの『BARBERSHOP』でキャッシュディスペンサーを盗む大男をコミカルに演じたAnthony Andersonが“プロデューサー”だぜ。それからDjayの“女”の1人(笑)である歌手志望のショグはTaraji P. Henson、そう!『BABY BOY』でTyreseのカミさんだった彼女だよ!
流石に南部が舞台と言うだけあってサントラに参加しているメンバーも『ATL』の様に御当地色強し!。Juvenile、T.I、8 Ball & MJG、Mike Jones、Lil' Scrappyといった面々。ちなみに主題歌である“It's Hard Out Here for a Pimp”は、2005年のアカデミー賞で“最優秀歌曲賞”を受賞してますよ!
少なくとも、よくある“サクセスストーリー”なんて爽やかなものではない。だってさ、青春といったキーワードからは随分年月が経ちすぎている中年男性が主人公。夢を見る事に対して否応無しに突きつけられる現実等をモロに感じたりね。もちろんそこは映画、“どりーむずかむとぅるー”的な部分もあるんだけど、結局手に入れたいものを手に入れた時…そこには厳しい結末も用意されてたり。だからこそ、俺らにはグッとくるんだよ。
人種や土地柄を引き合いに出す訳ではないが、RAPという音楽に対しての入り方や、又生活の中でどういったポジションにそれが存在しているのか、そこで暮らす人達の社会的立場と野望、そういった音楽との“接点”みたいな部分が感じれるのも、やっぱり“南部”が舞台だからこそってのもあると思う。
毎度思うんだけど、俺らにとって色んな部分に訴えてきたり、感じる所が大きい作品ほど、日本公開がReal Timeじゃないんだよね。この作品、俺はDVDで見たんだけど、絶対スクリーンで見たいと思う1本。
是非皆さんにも見てもらいたい、ここ最近のサウスムービーパワーってヤツを!