ばたら宅では…長年イヌが家族として迎えられていた。
1歳の頃…一頭のドーベルマンが『ばたらのベビーシッター』だったのだ。
名前はパトラ。牝である。またドーベルマンと言えば『猛犬』の代名詞でもある。
ばたらが…ある時、突然『行方不明』になって家族が慌てふためいたことがあった。
どこにいたのか…オレは…?
覚えていないことが、残念でならないが…オレはパトラといっしょに「犬小屋」のなかで寝ていたらしい。
しかもパトラは、前脚をオレの枕にしいて…『腕まくら』までしてくれていたのだ。
オカンに叱られ、大きな倉庫に閉じ込められたときも、いろんな物を足場にして窓を開け、飛び降りた先は、パトラの小屋の屋根だった。
オヤジが、仕事から帰ってくるのを…オレはパトラいっしょに犬小屋の中で待っていた記憶がある。
そんなイヌに育てられたばたらだから…『逃げるネコを追いかけ回す!』のは、習性みたいになってた。
(もちろん今ではやらないし…子連れのネコには、缶詰を買って食べさせてやるくらいだ。今となっては昔である)
パトラが天使になって10年後…長野県からやって来た、ボーダーという妹がオレにできた。
ボーダーは、シェパード(やはり猛犬)で賢さでは…三本の指に入る立派なイヌだった。
トイレに行きたくなると、バネ仕掛けの檻のカギを自分で外し、玄関の引き戸を鼻と前脚で開け、斜向かいの林で用足しを済ませる。
近所の人が慌てて…
「お宅のイヌが…!」と電話をよこす頃には、何事もなかったかのような顔で檻の中に戻っているのだ。
テスト勉強で夜更かししてたとき…さかりのついたネコが、ギャーギャーうるさく鳴いていた。
アタマにきたオレは…玄関で寝ていたボーダーをたたき起こし、戸を開けて…『行け!!』とけしかけた…!!
逃げるネコ!!!追うボーダー!!!どちらも必死である♪
(狩猟本能と言って、イヌは逃げるものを追う習性がある)
それ以来、賢かったボーダーは…ネコを見ると追うクセがついてしまった。
ある時はネコ同士のケンカに仲裁(乱入?)に入ったり…
逃げ場を失ったネコが、大きな池に飛び込んだときも…迷わずダイブ!ずぶ濡れになって帰って来た…。
ネコもしたたかなヤツで、ボーダーが鎖につながれているのを知っててワザと、目の前を悠然と歩くのだ。
今の実家にはコイツらよりデカいイヌ・バロン・ピーちゃん・カノンがいる。みんな賢いし、かわいい。たまに帰ったら喜んで面倒みよう♪
