最近、ローズからの連絡は「放置」している。別に、彼女を
嫌いになったわけじゃない。
駆け引き…優先権を握るためだ。押してばかりじゃ、マンネリに
なってしまう。しかしあの日以来、何かが変わってしまった。
話はオレが、駆け出しの先コーの時にさかのぼる。
よく笑う…かわいい女の子がオレに向かって駆けてきて、言うのだ。
『ミカです!国語の成績上げてください!』そして走って逃げる。
ギスギスした中学校生活の中で、ミカの存在は一服の清涼剤だったと
言えるだろう。
オレはそんなミカを可愛いと思った。それ以上でも以下でもない。
しかし、数年後…オレは赴任先の高校でミカと再会してしまった。
そして…時は流れ……現在に至る。
ミカは大学生になってしまっていた。髪も茶色が似合っている。
ミカの知り合いの同級生に渡りをつけ、以来オレとミカは毎晩…
メッセージを交わす間柄になっていた。高校時代には考えらんないことだ。
もっとも、ミカはオレの事を『友達の一人』に数えてくれているようだが
それはそれでいい。少しずつミカの心の中に、オレの存在が
浸透して行けばいいのだから。
今日もミカと、他愛もないメッセージをやり取りした。ミカは
自分がまだヴァージンだということにコンプレックスを持っているらしく、
オレはミカをなだめていたのだが、こんなメッセージがミカから来た。
「わたしを抱きたい…?」笑
オレは正直に抱きたいと答えた。そしてミカからは、おやすみなさいの
メッセージが返ってきた。
あの日の中1の生徒は、オレの中では一人の「女」として
心の中に棲みついてしまっている。また、それを悪くないと…
心地いいと感じてしまっている自分がいることも事実だ。
ローズの完成された魅力…それに反する
ミカの「オレの色に染め上げることのできる」魅力……
今はミカの魅力に、オレは参ってしまっているようだ。