週末の土曜日、オレはローズと約束をしていた。
財布を使い古してしまい、新しいのを買おうと思ってると言ったローズに
「オレがプレゼントするよ!」と、勢い込んで言ったのだ。
さて、夜が遅いローズの仕事…昼過ぎ近くまで寝ていることも
彼女にとってはごく当たり前なので、気長に電話を待ちつづける。
この日はマンションの家賃を支払いに、午前中は出かけたのだが…
マンションの管理会社のおばちゃんに「彼女くらい連れて来なさいよ」
などと言われてしまった。
彼女…ではまだないですけど……惚れた女は、フィリピーナです……。
オレも昼寝を決め込み、気が付いたのはローズからの電話で、
しかも17:00をまわっていた。
ひたすら謝るローズに、「まだ間に合うから」大丈夫と、
オレがとりなす。
いつもの待ち合わせ場所に、ピンクのTシャツとジーンズで
ローズが颯爽と登場する。オレの乗るZは、ローズとともに街の
ショッピングモールへと向かう。
あいにく彼女のお目当ての財布は、既に売り切れていた。
しかし、ワンランク上の赤い財布が、オレの眼に留っていた。
チャチな色合いの革では、使いこんだときの味が違う。
「ダコタ」という日本のメーカーもイチオシの理由だったのだ。
ローズは新しい財布を手に、はしゃいでいる。
うん、この笑顔がオレは見たかったんだ。
一時間後、オレ達はいつものように「客と夜の蝶」の関係に
戻っていたのだが…気を使ってる?の言葉にローズが答えた。
「ばたらだから…『安心』ね」
そうか…オレは、ローズにとって、そういう存在になったんだな…。
ローズ、『10years after』がどうなってるかわかんないけどさ…
オレ、君の傍にいたいよ。
愛してるよ…ローズ。