僕は常に極力冷静であるように勤めている。
それが本当だとすればご立派な事なんだろうね??


じゃあ逆に聞くけど、君に情熱はあるのか??
仕事や野心に対する情熱が有る事は認めてあげるけど。


人としての幸福に対して、君の中に情熱はあるのか??


これに関しては、心が死んでるかもしれないと思わざるを得ないな・・・・


男として、誰にも相手をされない訳じゃない。
どちらかと言えば、好意を持ってくれる人は増えたのかもしれない。


だけど、僕の心が凍てついたままならば、僕はここから動かないんじゃないのか??


自分の幸福が見えないから、誰かと一緒に居る事が怖いのか??

人として壊れているから、誰かを幸せになど出来る訳が無いと思うのか??

過去の記憶が澱の様に溜っているから、もう一度という選択が出来ないのか??

それとも仕事しか出来ない事を自覚しているから、家庭に向かないと思うのか??

人の期待値が怖いのを自覚したから、これ以上の期待を背負えないのか??

自分の限界を知るからこそ、無謀な行為をさけているのか??


僕は恐らく類稀なる小心さを持ち合わせた愚者なんだろう・・・・
だから過去の記憶を消す事が出来ずに、人の好意すら歪んで捉えてしまう。


男からの好意に関しては素直に受け入れが出来るのに、こと異性からの
好意に関してはどうしても素直に受入れる事が出来なくなっている。


自己責任・自己完結が僕の生き方だから、仕事以外で何かを背負えないのかな。


誰にも還る場所は必要なんだろうね。

それは理解しているけど、僕にはそんな物は存在しない。

そして、それが無い事を悲しくも感じている自覚はある。

休む事無く翔び続けた烏は、いつか地に堕ちて死ぬ事も理解できてる


ならどちらを選ぶのか??

誰しもが還る場所を求めて、誰かと共に歩む途を選ぶんだろうね・・・・

でも僕はその途では須らく敗北者なんだよ。


だからかな??

僕は多分、地に堕ちて死ぬ烏を選んでしまうよ。

僕の周りに居る人はきっと怒るんだろうなぁ・・・・・

こんな僕に皆は果てしなく優しいから。。。。


でも僕は自分の役割はちゃんと果たそうと思ってるよ。

背負った業から逃げる事は絶対に出来ないから。

それを全て片付けた時に、人知れず静かに何処かに堕ちて死にたいんだよ。

僕はいろんな人に支えられたけど、それだけ人に迷惑をかけたって事だしね。

そういう生き方を選んで、人の助けを喜ぶ僕は心の底から軽蔑されるべき生き物だよ。


だからせめて、何かを皆に返して静かに消える事が僕に出来る唯一の事だから。


誰かや何かを破壊しながら僕という存在は時を刻み続ける・・・・

そして、その途が僕という存在を否定しながら伸び続ける

僕が壊した全てに贖罪する術は無く、それが赦される訳も無い


僕が刻み描く途が誰かの為になった時にだけ、僕の存在は肯定される

それを見届けた後に、新たな被害者を生む事無く消えれたら良いのに・・・・


カッコ良く死にたい訳でも無いし、人に羨望の眼差しで見られたい訳でも無い。


ただただ、自分が赦せる範囲の中で、人に迷惑をかけずに消えていけたら良いな。

だからかな??僕が前に進めないのは、新たな犠牲を見たくないからなのかもね。

やっぱり小心者なんだよ、自分の心が折れるのが怖いんだよ・・・

そうやって、怖さの殻に籠って自分を守りたいんだな。



所詮その程度の下らない男なら、望み通り死んでしまえばいい・・・・


僕には冷静も情熱も存在しない。
せめて、そのあいだにあるのは虚無であって欲しいな