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回想(最終)・・・・出会い。そして設立。(前編)

あれは1年生の秋、丁度もみじの葉が赤く染まった頃。ある日の放課後の話。


その時俺は美術室で部活の真っ最中だった。それは好きなマンガの模写という美術とはかけ離れた


代物に色鉛筆で色を塗るというものでほかの奴らには


「アニ研・漫研にはいれよ」


などといつも言われている。入れるものなら入ったさ。無いものは仕方がない。


「画力が上がるなら良いじゃない」


不意に顧問の先生が俺に助けを差し伸べる。全くその通りだ。俺は間違いを犯してはいない。


俺の隣ではなぜか秋人氏が熱心に何かのデッサンをしている・・・・なんだこれは?ギターか?


「?・・・そうだけど。」


ちなみにうちにもギターがあるのだ。姉が従兄弟の父親からせしめたものだという。使っているのを見たことがない。


お前さん、ギター弾くのかい?俺はただ、なんとなく秋人にたずねた。


「うん・・・・ちょっとだけ。まだ3ヶ月くらいしかたってないよ」


ふーん・・・で、なに轢くじゃなくて弾くのさ?


「う~ん・・・・バンプしってる?」


それはもちろん。バンプというのは(現存するバンドです。管理人はこのバンドが大好きです)


天体観測といえばたいがいの人が「あぁ天体観測な。知ってる知ってる。」というかんじで


まぁ知ってる人は知ってる・・みたいなバンドなのである。うちの地元ではね。


で、俺は秋人にもちろん知っているさ。と返答すると


「ぼくはバンプの曲が弾きたくてはじめたんだよ」


と、照れ気味に教えてくれた。男が照れても可愛くは無いがなかなか和むモノだな。人によるが・・・


じゃぁ今度お前さん家に行くから聴かせてよ!俺はダメもとで聞く。


「うん!いいよ。いつが良い?」


思っても無い返答に俺は少しだけ・・・・ただ少しだけ胸が高鳴るのを覚えた。


ギターの生演奏が聞けるのだ。そう思うと胸の高鳴らないことがないだろうか?


次の月曜日に・という話でその日は帰った。ちなみにあの時は木曜日、だったかな?


あくる月曜の放課後。部活をすっぽかして俺と秋人と+浩太(話を聞きつけて一緒に行くことに。)


は秋人の家に向かっていた。3人で話してみるとこれがまた話しがはずみ、似通っていることに気がつく。


3人ともライトノベルやマンガ・アニメが大好きだったようで、傍からみるとものすごいマニアックな


集まりであったと思う。丁度、涼宮ハルヒの憂鬱(現存するライトノベル)の話が最高潮を迎えたところで


秋人の家の前についた。普通の一軒家である。まぁものすごい金持ちじゃなくてよかったとおもう。


家に入ると家の人はだれもいなくてなんだか寂しげに秋人はこちらを見た。


「さぁ・・遠慮せずあがってよ」


秋人の部屋に行った俺と浩太はものすごく感動を隠せなかった。


ニスで光り輝いているギター、大きくはないが存在感あふれるアンプ。さまざまな機械。


とりあえず俺らは2人でただ、ただ、立ち尽くすことにした。


それから秋人は何やら準備をはじめ・・・・用意が整ったのかゆっくりと・・・そう、ゆっくりと弾きはじめた。


曲はバンプの「メロディーフラッグ」生で聞くその音は心をまるで潤すようなものだった。


背筋をゾクゾクが走りぬけ気分が高揚する。今にも踊りたい。いや、やめておけ。


ひとしきり演奏が終わって俺はこれまたなんとなく聞いた。・・・・秋人さ、バンドとかくまねぇの?


「だってバンプ知ってるのも少数だし。ましてや楽器やってる人いないしね」


その時俺はおもった。バンドがやりたいと。心から思った。


本音を言うと漫然とした日常から脱したかったのかもしれない。でも確かにそうおもった。


日も暮れたので帰路についた。帰り道浩太に胸のうちを明かすと、


「俺もそう思ったよ。なんか秋人の演奏聴いてたらいっしょにやりたくなった。」


じゃぁ帰ったら親に交渉だな。と俺は笑いながら言い、浩太もうなずいた。


そして俺がギターを買って秋人をビックリさせ、かつ、笑顔にしたのはこの日から約1ヶ月後。


浩太はなぜかドラムを買っていた。浩太は


「俺は花じゃなくていいんだよ。俺はおまえらの茎になりたい。」


などとかっこ良いことを言い、秋人はなぜか涙ぐんだ。笑いすぎて。


という訳でここから俺らの軽音楽ライフが幕をあけたのである。ふざけた幕開けだけどね。


でも本当に始まったわけじゃない。問題は山積みだった。(前編終了)

回想②・・・風景。

早くも中学入学からは、2ヶ月半が過ぎ、初夏の足音が聞えそうな時期になった。


あれから2ヶ月半特に音沙汰も無く過ぎていった俺の日常は今日もまた過ぎていこうとしていた。


本来ならここで何か奇天烈な出来事でもあるんだろが、いかんせん俺は普通の一般人である。


今、巷ではやっている某人気小説の主人公ではないわけだから


後ろの席にヘンな女がいるとかそんなことはまったくない。後ろにいるのは冴えない馬鹿野郎だ。


こいつの名前は、神谷浩太(カミヤ・コウタ)。同じ小学校からの友達でアホというものがこの上なく


似合うというこの上なくいただけない奴である。その証拠に小学生の時には幾度も面倒を起こしてくれた。


ここでは特に語ることではないだろう。またの機会にとっておきたいと思う。


今、浩太は俺の後ろで人知を超えた唸りをあげている。次の時間の数学の宿題がわからないらしい。


おいおい、そこでつまずくなよ。初歩的な方程式だろ?と助け舟を差し出す俺をさも嬉しそうにみている。


全く、おめでたい野郎だよおまえは・・・・・心からそう思った。


浩太を教えていると一人の女子生徒が近づいてくる。いや、ちがう。気のせいだった。


浩太の宿題を終わらせ、一息ついたところで今度は本当に一人の女子が近づいてきた。


正確に言うと近づいてきたわけではない。遅刻して今、来たのである。今は2時間目が終わったところだ。


こいつが誰かというと・・・・前回、俺が教室で他愛の無い会話を交わした張本人である。


「おっはよ~う!!」と元気に俺の背中をぶったたく。軽く痛ぇ。とりあえず、おはよう。と返しておく。


こいつは、人見知りというものを知らぬようで、入学式から三日たつと、もはやこんな感じだった。


おなじ小学校でもなく、初対面の奴にこんなひどい仕打ちを受けたのは生まれてはじめてだよ。


あぁ・・・名前を言うのを忘れていた。浅井智香(アサイ・トモカ)俺はただ、浅井。と呼んでいる。


しかしながらこいつは俺のことを名前で呼ばない。名字ですら呼ばれたことが無い。


基本的には「アンタ」たまに「キミ」酷い時には「恭ちゃん」などと抜かしやがる。


・・・・・まったくもって大事なことを忘れていた。・・・・・俺の名前だ。


一応言っておこうと思っていたのにすっかり忘れていた。


俺の名前は藤田恭平(フジタ・キョウヘイ)という。意味は知らない。


身長16960㌔まぁ若干まわりより背がデカイ。あまりうれしいと思ったことはないが。


まぁ俺の周りにはまだまだ面白い奴がいる。上の2人ほど長々と説明するまでも無いので


下記に記すこととする・・・笑


お笑い志望の田中春斗(タナカ・ハルト)・・・・こいつは根っからのコメディアンで

                         話を聴くには酸素ボンベが必要だ。笑い死にする。


金持ちのお嬢さんな篠崎真里(シノザキ・マリ)・・・お嬢さんを感じさせないとっつきやすい奴。


学級委員長である加賀歩(カガ・アユム)・・・・容姿端麗・頭脳明晰・運動音痴!あれ?まぁ

                         上記の通り運動のみが抜けている奴である。


サッカ―部の期待の新星(自称)荒星康博(アラホシ・ヤスヒロ)・・・・野球馬鹿。笑


・ そしてこれから俺の恩師になろうとしている時田秋人・・・・今はまだ彼の趣味は知っていない。

                             春斗にコンビを組もうといわれているが今だ拒否。

                             後々、俺にとって重要な人物となる。

                             あの時はあまりはなすことは無かった。 


ちなみに俺と浩太、浅井、秋人は美術部に所属しており、春斗は放送部。篠崎と加賀は生徒会。


まぁほかにもいるが後々話す機会があるだろう。


あぁ1つ言い忘れていた。この物語は主人公のステータスと一部の事実を除いては


フィクションであり現実ではありませぬ。人の名前なんて嘘っぱちだからね~♪







回想①・・・入学




「春はあけぼの」昔の詩人はそう言ったっけか・・・・

俺にすれば「あけぼの」いわゆる「明け方」に活動するなんざまっぴらゴメンだ。

そんなくだらないことを考えているうちに時計は午前9時を示している。

ふいにドアに何かがぶつかる音。母なりの「起きてこい」の合図である。

今、俺は12歳。今日は46日。なんの日かわかるかい?


今日は中学校の入学式さ。


午前10時より始まった入学式は、少し薄毛の校長、いかにも体育系の生徒指導の教師、

そしてもはや印象にすら残っていない生徒会長の話を聴いていたら終わってしまった。

まぁ体感時間は限りなく俺の限界値を軽く超えていた。体感時間3時間ってところか・・


それが終わると教室に戻ることになる。俺の教室は1-Aから1-Dまであるうちの

1-Cらしい。ここの学校は他学区からも沢山の学生がくる。まぁそんなだから

俺の周りに見知ったやつはあまりいない。なぜか通っていた小学校は進学校に

行く奴が多く、面接だけで来れるうちの学校みたいなのに来たのは俺と何人か

くらいなもんだ。自分の自堕落さにはほとほと嫌気が指すね。そんなことを考えながら

隣に座っている女子と他愛の無い会話をしていると担任が入ってきた。


第一印象は・・・・「こいつ細っ!!」


軽やかな足取りで入ってきた男性はにこにこしながらクラスをみまわし(俺には

色目を使って女子を見ているようにしか見えなかったが)黒板に向き直り

黒板に今にも零れ落ちそうな小汚い字で「高端響」(タカハシ・ヒビキ)と書きなぐった。

名前はきれいなのに字はきたねぇな。「そんなもんよ(笑)」と、となりの女子。

声に出ていたか・・思わぬ失態だった。まぁ高端が気付かなかったのでよしとする。

高端は小汚い字で何かをまた書きなぐっている。しばらく立つと高端は向き直り

そこには三つの言葉が書いてあった。なになに?

「友情」

「勤勉」

そして英語力が無いのか無理やりカタカナで書いた英語で

「レッツ・ビギン!!」とかいてあった。まぁ「新しいことはじめよう!」って意味だ。

高端は一つ一つを説明し始めた・・・長いので省略させてもらう。

まぁそうこうして俺の中学校生活は始まったのだった。なんの音沙汰も無く・・・・・

そして前途に何も待ち受けていないことを知らずに・・・・(ないのかよっ!!