仕事をしていない時間は
どこにいても
何を見ても
最終的には旦那の不倫の事を
考えていた


他の事を考えたくても
自分の三大欲求も消えていたその時の私は
何かをしたいという気持ちが
湧いてこない


何食べようかな?なんて
当たり前に日々考えていたことが
できないし
必要なかった


旦那の不倫を知る前の自分なら
疲れている時など
若干、料理を作ることが面倒だとさえ
思っていたこと


だが、それは決して当たり前ではないし
誰かの為だろうと
自分の為だろうと
料理を作る活力があったこと
何か食べたいなと思えていたことは
自分がいかに恵まれた環境で
生活をしていたのか……


面倒だなんて不満ではなく
もっと感謝できることだったんだなと
こんな状況になって
身にしみて感じていた


それと同時に
旦那は今
お腹すいたなーとか
何か食べたいなーとか
考えられるのだろうか?
と、ふと思った


私が眠れない間
眠れていた旦那なのだから
食欲も健在なんだろうな……


それに今頃不倫相手は
娘さんのため
ご主人のために
何事もなかったように
夕飯の支度をしたり
家族水入らずでご飯を
食べているのかもしれないな……


それが、ある日突然
誰かの手によって出来なくなる時
旦那も旦那の不倫相手も
自分のそれまでの環境を振り返り
感謝するのだろうか?


壊した誰かに怒りをぶつけたり
牙をむくことが先じゃないのかなと
勝手に妄想を繰り広げていた


考えたくてこんな事を
考えているわけじゃないのに


1つの事から
どんどん考えが広がり


旦那の不倫という中心軸に
戻ってくる


この中心軸が変わらない以上
離婚しても再構築しても
同じところを私は
ぐるぐるしているのだろうなと
頭ではわかっているが
この先ずっと
変えられる気がしなかった


どうしたらいい?


もう自分だけの意思では
どうにもできそうにない


なぜなら
無理矢理、自分の意思で
よし!今から中心軸を旦那の不倫ではなく
自分優先に切り替えるぞ!
って頑張ってみたところで
数時間も持たない気がしたから


継続できなければ
私という人間にとっては
意味がなかった


自分を優先して
中心軸を自分軸にするためには
何かしらのが必要なのに
その欲がもう湧いてこないのだから
意思だけではどうにもならないと思ったのだった


そこで
どうなれば?
どうあれば?
という消去法


ある種、他人主導とも 
思える方法だが
自分には合っていると思えた


沢山たくさん不倫者達を見てきたということは
比較対象がその数だけいるということ


不倫がバレた後の態度も
その後の人生も
実にさまざまだった


旦那と私の行く末が
どうなるのか?


明るいものとは
とても思えはしなかったが
とことん泥沼化するのなら
それもやむを得ないことなのだろう


どの場合も
これ以上
ウソをつくようであれば
その時点で終わり


どんなに些細なウソだとしても
終わり


旦那はどう出るのか?
前フリもなく
早速、聞いてみよう


家路についた私は
そっと
玄関の扉を開けた