実は、まだ、<2>の第1章にあたる「カルテ4 死の舞踏と、竜の愛」を読んだだけです。

しかし、忘れないうちに書いておかないと。

 

著者の廣野ゆきは、2人の合作です。

エラリー・クイーンや、岡嶋二人や、ドラえもんの藤子不二雄と同じ。

フォトグラファーと医師の2人の共通ペンネーム。

 

ここで、安楽死についての問題提起というか、解説というか、が行われました。

安楽死が是か非か、などという安直な話ではない。

現役の医師ならではの深い洞察。

 

勿論、小説の中では、竜の安楽死の話です。

しかし、これは、人間の世界にも共通する話です。

 

簡単に、安楽死を認めてしまえば、医師は、簡単な病気のみを治療し、難病奇病の類には安楽死を選んでしまうという危険が付きまとう。

医療の進歩が止まってしまう。

 

安楽死問題でよく出てくる病気に、ALS(筋萎縮性側索硬化症)があります。

現在のところ、完全に治療できる方法は見つかっていないそうです。

聞くところによると、痛みがひどいらしい。

私は、どうして、日本は、こういう病気に安楽死を認めないのだろうか?と思っていました。

しかし、認めてしまえば、完治させるための医療の探求をせずに、患者の苦痛を除くための安楽死ばかりが選択され、完治に向けた治療の探求が行われなくなる可能性が高くなります。

 

ファンタジーの形を取っていながら、医療の問題を提起していく。

今後、そういう場面も、何度となく、出てくるのかも知れません。