ムーミンへの話の話 (S) | Sister Paulのブログ

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いいかいムーミン。

ぼくたちこんなに歳とって。
キミのパパもママも死んじゃったし。
人生って孤独で退屈なものなんだね。
いいかいムーミン。孤独っていうのは言いかえれば自由なんだよ。


ぼくたちはもうこんなにおじいさんで、住むところや食べるものさえ手に入らなかったり、人生って孤独で残酷なものだね。


いいかいムーミン。誰のせいでもないんだよ。
自分で選んだことなんだから。
孤独っていうのは言いかえれば自由なんだよ。


キミの女のこも友達もお嫁に行っちゃった。
友達の兄さんも引っ越して行っちゃった。
いいかいムーミン。きみがいくつだとしても、きみだってどこへだって行けるさ。お金は頭で考えて、元気なうちは体を使って稼いだらいい。孤独っていうのは言いかえれば自由なんだよ。自由なんだよ。


いいかいムーミン。ぼくらこんなに、歳を取ってしまったけれど、ぼくらが歩いている道はいつも明日へつづく、神の道なんだ、やがては宇宙へつづく、神の道なんだ。


虫はどこへ行きたいか知ってるかい。
どこへでも行きたいのさ。だから行ける所へいくだけさ。
それもまたひとつの神の道さ。
いいかいムーミン。


“ねえムーミンこっちむいてわかるけど男の子でしょうだからねーえーえー。ピッピキピピン。ターラーリーリーラー、ターラーリーリーラー”



いいかいムーミンぼくは毎日魚釣りばかりしてるように見えるね。実際そうなんだ。
ぼくは釣れたって釣れなくたってどっちでもいいんだ。
だって今日釣れなくたって明日は釣れるかもしれないだろう。でも土日はアルバイトに行ってるんだよ。土日はみんな休みたいからね。ぼくは替わりになるんだよ。


キミの女の子、ほらなんていったっけかなあ。そうそうそれだ。もうきみのそばにはいないんだけどきみのことは今でも心配なはずだから、きっとどこかで見ていてくれるよ。きっとどこかで見ていてくれる。


2022.1206