「感動とは手間暇である。」

茂兄こと、永松茂久さんの著書『感動の条件』に、この言葉がある。

 

自分自身も接客業をする傍ら、つい最近、この言葉の重みを噛みしめる気づきがあった。

 

 

同じ接客業をしている方ならおかかりだと思うが、

近年のレジでの作業量は急激に増加している。

 

以前は、現金かクレジットかどうかの確認だけで、十分であった。

それが今では、レジ袋の確認や電子マネーに加え、

その他のポイントやサービン券があれもこれもと配られている。

 

レジでの確認事項は今までの2倍近くに膨れ上がっているのが現状ではないだろうか。

 

こうなると、多くのお客さんが利用する店舗のレジでは、今まで以上にスピーディーな対応や効率化が求められる。

私自身、効率にはそこそこ自信もあり、お客様から繰り出されるポイント券や支払い方法、レジ袋の有無や大きさ等に応じて、

最適最善な方法をスピーディーに提案することを考え、実施していた。

 

そのうえで、もちろんお客様との会話も大切だと考え、話しかけるようにもしていたつもりだ。

だが、どうしてだかお客様との会話が以前のようには弾まない。

 

恥ずかしながら、この原因に気付いたのが、つい最近である。

 

私の良かれと思って効率化した接客により、

こちらが思っているよりもお客様を追い詰めていたようだったのだ。

 

一通りの作業と確認を終えた後に話しかけているのではあるが、

お客様の中の会話を楽しむ余裕を奪ってしまっていたようである。

 

それからというもの、

あえて後回しにすること、相手のスピードに合わせて動くことも意識している。

もちろんお客様を観察し、相手の望むものを見極めた上での行動が大切なのは言うまでもない。

 

効率的にテキパキと仕事をこなすあなたこそ、

「非効率の追求』を意識してみてはどうか。