【転機 話しましょう】(89)タレントのはるな愛さん 弱点も生かせば「強み」 隠し続けた「男性」芸に取り込む
タレントのはるな愛さん(40)は男性として生まれたことに強い違和感を覚え、ホルモン注射や手術などにより女性に変わろうとしました。しかし、本物の女性にはなれず、周囲の冷たい視線の中、仕事も恋も行き詰まっていました。そんな状態を打破しようと、悩み抜いた先に見えてきたものとは…。(竹岡伸晃) 自分をさらけ出す 11月29日夜、大阪市浪速区のライブハウス。約750人の観客を前に、ドレスやミニスカートを身につけ、ステージ狭しと駆け回る。歌手、松浦亜弥さん(26)の振りをまねする「エアあやや」など、2時間で約20曲を披露した。 初の単独ライブでは、自身の中の「男性」も表に出した。男性の服装、男性の声で「夜空ノムコウ」などを熱唱。客席のニューハーフ(女性として生きる男性)や、おなべ(男性を装う女性)らからも熱い声援が送られた。 「すべてをさらけ出した。でも、男の格好はやはり落ち着かない」と、にこやかに振り返るその表情に苦労の陰はない。だが、かつて「消し去りたい」と願った「男性」部分を強みと考え、自らの芸に生かせるようになるまでには、長く苦しい道のりがあった。 「女性」になって 「大人になるにつれて、ちんちんはきっと無くなっていくんや」 幼いころから心は女の子。男の子の“象徴”を持つ自分の体を見つめながら、そんなことを考えていた。人形遊びが大好きで、ままごと遊びではいつもお母さん役。赤色や花柄の洋服を選び、「スカートをはきたい」とねだっては母親を困らせた。< 前のページ1234次のページ >
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