今日も新しいマンガと出会いました。
『「子供を殺してください」という親たち』という、
なんとも衝撃的なタイトルのマンガです。

 

このマンガには原作の本があるようです。
押川剛さんという人が書いた本で、
同じ押川さんの本に
「子供の死を祈る親たち」という本もあります。

 

押川さんは精神疾患を患う人を
精神病院に移送する仕事をされているそうです。

 

家族が精神疾患に罹患していて、
ひきこもりになったり、
暴力行為をしたりしている場合、
家族では病院に連れて行くことができないこともあり、
行政に相談に行っても
家族でなんとかしてくださいと
アドバイス(というかお断り)され、
家族ではどうしようもなくて、
民間の移送業者に依頼が来るそうで、
押川さんはその移送業者をやられている人です。

 

少し前からこのマンガの存在は知っていましたが、
なかなかセンセーショナルなタイトルなので、
無駄に煽情的な内容ではないだろうかと、
ちょっと敬遠していました。

 

でも、今日、パラパラと中を見て、
きっと僕の好きなタイプのマンガだと思い、
既刊の5巻までをまとめて借りました。

 

そして家に帰って読み始め、
一気に5巻までを読みました。
かなりパワーのあるマンガです。

 

ネットで探したら
試し読みも見つかるので、
ご興味があったら読んでみてください。

 

 

僕と統合失調症

 

数日前に
『「子供を殺してください」という親たち』
というマンガをレンタルして、
既刊5巻を一気に読んだのだが、
昨日も改めて読み返し、
このマンガの原作者の
押川剛さんに関して
YouTubeでも色々探してみた。

 

するといくつかのドキュメンタリーがヒットした。


薬物依存と戦う若者を追ったドキュメンタリーと、
遅発性統合失調症の母親を
病院に入院させる娘についてのドキュメンタリーだ。

 

どちらにも押川さんか出演されていて、
薬物依存の若者を厳しく叱責したり、
遅発性統合失調症の母親につき合って
深夜の街をウロウロしたりしていた。

 

この統合失調症という病気に関しては
僕も過去で関りがあった。

 

一度目は僕の前の奥さんの
友人のヨリコという人から
ある日電話があって、
その電話は一人で家にいた僕がとったのだが、
僕が受話器をとった途端、
ヨリコが10分くらいノンストップで話し続け、
一方的に電話を切られて、
その間ずっと脈絡のない、
妄想のような話が延々と続き、
僕が恐怖で凍りついたという体験があり、
僕はその衝撃の体験を
自作自演の映画にして再現した。

 

それから10年ほど経って、
ある花見の席に呼ばれた時、
その花見の参加者の中に
僕の作った自主映画を観た人がいて、
「あの映画面白かったですね」
という話になり、
その話を聞いたイクオくんという人が、
「ぜひその映画見てみたいなあ」と言ったので、
後日DVDをお送りした。

 

イクオくんから感想が送られてきて
「あの映画面白かったです。
統合失調症の人の特徴が
よく表現されていました」
と書かれていたので、
その時初めてヨリコの症状が、
統合失調症という病気だったということがわかった。

 

それでイクオくんから
「紀川さんの他の作品も見てみたいです」
と言われたので、他の作品のDVDも送ったのだが、
それっきりイクオくんからは返事がなかった。

 

「おかしいなあ、どうしたんだろう」
と思っていたのだが、2年ほど経って、
花見の主催者の人に会った時、
「花見に来た時にいたイクオくんって覚えてる?
イクオくん自殺したんだよね」と聞かされた。

 

イクオくんは勤め先の上司の人から
仕事のことで厳しく叱責され、追い込まれて、
自殺してしまったのだそうだ。

 

もしかしたらイクオくんも
統合失調症だったのかもしれない。

 

というわけで統合失調症という病気は
僕と無縁ではない病気なのです。

 

今は僕の奥さんが
『「子供を殺してください」という親たち』
を夢中で読んでいます。