昨日買った2冊のもう1冊は
ヤマシタトモコの「違国日記」の3巻、
今新刊を見つけたら即買いの
もっとも注目している作家がヤマシタトモコだ。
この作品は対人恐怖症気味で
一人で引きこもって作家をやっている主人公が、
姉夫婦が交通事故で急死したため、
姉の遺児の15歳の女の子を引き取る、
というストーリーで、実は主人公の作家は、
姉のことをとても嫌っており、
その娘である姪に対しても
愛情を持てるかどうか戸惑っている。
しかし姪は意外に素直に
まっすぐに育っていて、
姉の見えない呪縛に
囚われているらしいという部分も
だんだん見えてくる。
ヤマシタトモコは
このような微妙なニュアンスを
表現するのがとても上手い。
微妙過ぎて時々見落としてしまうので
今回も3巻を買った機会に
また1巻から通して読んだ。
ヤマシタトモコのネーム(セリフ)は、
時々誰のモノローグかわからなくなる部分がある。
マンガのオーソドックスな話法では、
セリフと発言者が
大体同じコマに書かれていて、
そのセリフが誰の言葉なのかが
一致している場合が多いのだが、
ヤマシタトモコの作品では、
それが一致していない場面が
時々出て来るのだ。
そういう場面が出てくると、
ちょっと気をつけて
丁寧に読まないと文脈を見失う。
軽く意識(絵と言葉)の表層をなでるだけでは
その作品の真意を見落としてしまいそうになるのだ。
そういう、ある意味「わかりにくい」作品には、
ついていけなくなることもあるのだが、
ヤマシタトモコの作品はあまりにも魅力的なので、
そういう苦労をしてでも
「ついて行こう」と思ってしまうのだ。
