この世の仕掛けがゼロサムゲームだったら
得をする奴の総量と損をする奴の総量がイコールになる。
対象性があるって事だ。
でも、現実の世界はそうじゃない。
鍛冶屋さんと商人とお百姓さんとお侍さんで構成された社会は
全員がお百姓さんの社会よりも遥かに生産性が高くなる。
鍛冶屋さんは畑を耕す農具を作る。
商人は物品を町や村の隅々に行き渡らせる。
お百姓さんは大事な食べ物を作る。
お侍さんは人々の間に発生する利害の仲裁をする。
各々の適性にあった働きを最大限行う事が生産性を高める。

自分に必要な量を上回る、過剰な生産量を外部(他者)に
供給する事が豊かな社会を回していくって事か。
鍛冶屋さんが自分で作った農具で畑をたがやすのに
費やせる時間を、そっくり農具作成の時間に
充てたほうが生産性が上がる。
農具を売りに出掛けるのに費やす時間にしても
自警の夜回りに費やす時間に付いても同様。