「リアルな人造人間」を不気味に感じる理由(wired.jp)より。

「不気味の谷」と言う言葉が流通するようになったのは
この10年位かな?
初代プレイステーションのCDROMに手を掛けた3Dモデルによる
アニメーションを載せた辺りから、だろう。

不気味の谷が発生する理由は「対象に対する予測と
観測結果にズレが出る」からだ、と。
人間は常に予測を掛けて行動している。
でなきゃ、自動車なんかだって運転できないしね。
「だろう運転」はいけないとは言うが、「こうなるはずだ」と
先読みしてステアリングを操作しないとカーブを曲がれない。
ブレーキ踏力だって、車からの応答に慌ててペダルを出し入れ
したらギクシャクしちゃう。

予測をするとは物事を抽象(シンボル、記号)化して論理操作を
行う、という事、で良いかな?
で、その「予測の帯」(台風の進路予測のアレ的な)から
対象物の振る舞いがズレると、結構強い動揺が起こる、と。
「脳は予測と統御の為にある」とは養老孟司の言葉だけども。
その器官が導き出した結論が間違っているなら、大袈裟に言えば
生死に関わる。
逆に見ると、結論の精度が杜撰だろうと命に関わらないなら
物事の抽象化に割くコストは安価で良いし、書き割り同然になるね。