いわゆる「セカイ系」ってヤツですか?
「現代人は、いわば脳の中に住む」とは、俺が20代の頃に
矢鱈と影響を受けた、養老孟司『唯脳論』の文中の言葉。
ヒトは、世界を「脳」というフィルター越しで認識する。
フィルターという位だから、ありのままで世界を認識してはいない。
もしありのままで認識できたら、自分を取り巻く状況が
不具合だらけであるのが気になって発狂するんじゃないかな?
というか、脳はそもそも外界の情報を入力して評価し、筋肉への
指令という形の出力を行う器官であって。
その器官が過大な負荷でハングアップしない様に、情報を丸めて
近似を取って圧縮を掛けるという、入力に対する加工をしている。
そんな事をやってるんだから、半ば必然的に、自己に関心がある
(美味しい)カテゴリーの情報は重大に捉え、関心が無い
(旨みがない)カテゴリーの情報は道端の石ころ扱いする。
見たい物しか見ないというか、見たい物しか眼に入ってこない。
(そういう風になるよう、入力に対する選別が掛かっている)
これは余談かもしれないが、TVとインターネットの間には
「見たい物」積極的に選択する事を極大化してるかどうかの対比が
俺には感じられる。
以前のエントリーで「選ぶとは選ばれなかった物を捨てる事」と
言ったが、インターネットだとそれを強化しそうだ。
ニコニコ動画が原宿にニコニコ本社を設営したりするのは
そこに内在するアンバランスを緩和するためではないか。
俺はそれを好ましい事だと思う。
唯脳論 (ちくま学芸文庫)/養老 孟司

¥924
Amazon.co.jp
21世紀が10年以上過ぎた今であっても、刺激的に読めると思う。
が、ところどころ最新の脳科学の知見からは間違った部分が
あるので、池谷裕二辺りの本と一緒に読むのが更に望ましい。
「現代人は、いわば脳の中に住む」とは、俺が20代の頃に
矢鱈と影響を受けた、養老孟司『唯脳論』の文中の言葉。
ヒトは、世界を「脳」というフィルター越しで認識する。
フィルターという位だから、ありのままで世界を認識してはいない。
もしありのままで認識できたら、自分を取り巻く状況が
不具合だらけであるのが気になって発狂するんじゃないかな?
というか、脳はそもそも外界の情報を入力して評価し、筋肉への
指令という形の出力を行う器官であって。
その器官が過大な負荷でハングアップしない様に、情報を丸めて
近似を取って圧縮を掛けるという、入力に対する加工をしている。
そんな事をやってるんだから、半ば必然的に、自己に関心がある
(美味しい)カテゴリーの情報は重大に捉え、関心が無い
(旨みがない)カテゴリーの情報は道端の石ころ扱いする。
見たい物しか見ないというか、見たい物しか眼に入ってこない。
(そういう風になるよう、入力に対する選別が掛かっている)
これは余談かもしれないが、TVとインターネットの間には
「見たい物」積極的に選択する事を極大化してるかどうかの対比が
俺には感じられる。
以前のエントリーで「選ぶとは選ばれなかった物を捨てる事」と
言ったが、インターネットだとそれを強化しそうだ。
ニコニコ動画が原宿にニコニコ本社を設営したりするのは
そこに内在するアンバランスを緩和するためではないか。
俺はそれを好ましい事だと思う。
唯脳論 (ちくま学芸文庫)/養老 孟司

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21世紀が10年以上過ぎた今であっても、刺激的に読めると思う。
が、ところどころ最新の脳科学の知見からは間違った部分が
あるので、池谷裕二辺りの本と一緒に読むのが更に望ましい。