どうも、未だにやる気だけは満々な(恐らく戦後最悪の)総理大臣は大企業が嫌いらしい。
カルロス・ゴーンを相当酷い言葉で批判したのを俺は忘れない。
だけど、その大企業を育んだ、社会全体の富を(ニンゲンのアーキテクチャを更新せずに)
膨らますのにこれ以上巧妙な仕組みは多分作れない。
19世紀から20世紀半ば過ぎまで、理性万能の幻想に基づいて社会の革新を企てた
国家レベルの実験(!)が幾つか行われたが、皆無残な結果になった。
ニンゲンは大して理性的でなく合理的判断に基づく行動を行う存在でもないからな!
そんな、不合理な、感情的な存在を上手く束ねて各々の適性に応じた分業で
社会を豊かにするメカニズム、これこそが資本主義。
ただし、これは農業に於ける温室を用いた促成栽培と似た構造があって、物理的というか
熱力学的というかのエネルギーの大量投入がどうしても要る。