『モーリタニアに対する渡航情報(危険情報)発出』
●モーリタニア全域:「渡航の是非を検討してください。」(継続)
1.概況
(1)モーリタニアでは、2008年、アブデル・アジズ将軍(当時)らによるクーデターが発生しましたが、2009年には大統領選挙が実施され、アブデル・アジズ候補が大統領に選出されました。これにより、クーデター発生による混乱に一区切りがつき、国際社会との関係も正常化しました。
(2)現政権は、「不正」、「貧困」及び「テロ」との3つの戦いをスローガンに掲げて、国政に取り組んできています。これまで、政府関係者・関係機関の不正摘発や公務員の綱紀粛正を断行し、またインフラの整備や社会サービスの向上を図るとともに、食料価格の高騰に対応するため、「食料無償配布」や「食料廉価販売」等の施策を講じています。国際的な不況の影響も受け、国内経済は低迷を続けてきましたが、鉄鉱石や金・銅といった鉱物資源や水産資源の輸出増等により、経済状態は徐々に上向いてきていると見られています。
(3)
(イ)近年、モーリタニアにおいては、「イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ」(AQIM)及びこれと関連するイスラム過激組織の活動が活発化した時期がありました。特に2008年には、2007年末に発生したフランス人観光客殺害事件を直接の契機として、長年モーリタニアを経由して実施されてきたパリ・ダカールラリーが中止され、またヌアクショット中心街にあるイスラエル大使館が襲撃される事件及びモーリタニア北西部でのモーリタニア国軍に対する襲撃事件等が発生しました。
(ロ)2009年には、ヌアクショットにおいて米国人殺害事件と仏大使館員襲撃事件が発生し、北西部でNGOのスペイン人メンバー3人が、南部でイタリア人夫妻が誘拐される事件が発生しました。これを受け、政府は対テロ特別部隊を創設し、国境地帯及び国内各所に検問所を設置する等の警備態勢や、対テロ法を強化し、またテロリストに対する身代金の支払いを違法化する等の法的整備を行うとともに、マリ等の隣国との治安協力を緊密化し、2010年からは、隣国マリ領内の「イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ」の拠点に対する先制攻撃も開始、加えて、軍の航空機による国境地帯の監視や不審車両の追跡も実施し、テロの未然防止に全力を挙げています。
(ハ)こうした措置により、2010年以降は国内での重大なテロ事件は発生していません。他方、「イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ」は、依然、隣国の拠点からモーリタニアへの侵入を企てており、2010年以降2011年7月までの間に、「イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ」による軍駐屯地等への襲撃事件が発生しています(いずれもモーリタニア軍が撃退しています)。
※本情報は2012年05月24日現在有効です。