昨日の夜、AーStudioという番組を見ていました。
市川海老蔵が出ていたんですが、
まったく違うことを思い出してしまいました。
僕は若いころいろんな業種の友達がいて
そのなかに舞踊家としてプロを目指す人がいました。
男の子なんですが、子供のころから日本舞踊を習っていて
大人になってからもプロを目指して
ずっと修行の身であるころに出会いました。
いまの宗家藤間流だったので歌舞伎との縁も深く
自然と興味を持つようになりました。
さらに、家業が長唄の三味線の名跡の子も友達にいました。
おじいちゃんが人間国宝で歌舞伎の三味線方を務めたり。
こう言いながら、実際には一度も見たことはありません。
ただ、業界の、即ち梨園の人間関係にやたら詳しくなってしまいました。
ここで昨夜の話に戻ります。
海老蔵は今年の8月に「石川五右衛門」という新作を成功させています。
そのプロデューサーとして藤間勘十郎が紹介されていました。
彼は若くして「藤間勘十郎」を継いだ才能ある舞踊家であるとともに
歌舞伎に関してもヲタクともいえるくらいの研究家?なんです。
この作品で海老蔵との仲が深くなります。
そして来年の「新春花形歌舞伎」で海老蔵は市川猿之助十八番
の1つである「伊達の十役」に挑むということを紹介していました。
僕は歌舞伎役者としての挑戦よりもこの演目を選んだ海老蔵の大胆さ
にびっくりしてしまいました。
普通の歌舞伎役者なら絶対に選ばないから。
というのは、前出の「藤間勘十郎」のおじいちゃんの奥さんを寝取ったのが
市川猿之助なんです。
この複雑な人間関係には松竹の人もアンタッチャブルなはず。
そこにあえて手を突っ込んでいく海老蔵。
私生活も破天荒な彼ですが、仕事でも常識にとらわれないのに
ちゃんと評価される仕事をする。
ある意味で非常識さを持ったタレントを常識あるサポートが支えて行く。
こういった図式が成功することもあるんだなぁと感動すら覚えました。
しかし、この逆はいただけません。
なにを指してこう思ったか、気付かれた方はいるのでしょうか。
常識ある人だけを抱え込もうとする非常識なスタッフを
僕は「セレクション審査」という首切り劇に見てしまったのです。
アイドルを目指して、学校や私生活を犠牲にしようという子は
どこか常識にかからない部分があると思うんですが。
そんななかに多少枠の中におさまらないからと言って切り捨てるのは
自分たちにマネージメントの能力がないって言ってるような. . .
稼いでくれるメンバーの囲い込みとファンの搾取しか能がないの?