テープ起こし作業者から見た、効果的なプレゼンのコツ(後編)
前回の記事の後編になります。
前回記事:
テープ起こし作業者から見た、効果的なプレゼンのコツ(前編)
国際会議やシンポジウムを主催する運営担当者の方や舞台で講演を行う方が、どうすれは完成度の高いテープ起こし原稿を得られるか、また完成度の高いプレゼンテーションを行うことができるかをすでに前編で3点述べてきました。
(4)英後スピーチのアクセントをできるだけ標準に近づける
書き起こし不明瞭箇所の少ない高品質な原稿を作成するのに最も主要な要素となるのは、いうまでもなく収録音声ファイルの質です。それに付随する参考資料(パワーポイントやアジェンダなど)の文書としての出来が優れていない場合でも、スピーチを収録した音声ファイルの状態がよければ、テープ起こし原稿の精度は十分高めることができます。音声ファイルの質を見定める基準は、(1)十分な音量があるか(ちゃんと声が聞こえるかどうか)(2)英語話者に極端な訛りがないか(3)聞き取り障害となるノイズが最小限になっているかどうか などです。また講演者自身も、文法的に正しい英語をクリアに、適度なペースで話すよう心がける必要があります。一般的に、南アジア出身者が話す英語は非常に強いアクセントを含み、文法的に間違った英語センテンスを作ってしまいがちです。このようなケースでも、話し方のペースをスローダウンするだけで聞き手の理解度は向上し、誤解は減らすことができます。
(5)録音機材を正しく配置する
セミナーや会議で使用されるマイクやレコーダーなどの機材は私用よりも高価なものを使用するのが一般的ですが、実際にそれを使用する人の配置の仕方に致命的なミスがあると、せっかくの高機能も台無しになってしまいます。マイクがきちんと講演者の口に向いていないと、壇上で紙をめくる音を拾ってしまったり、近くの雑談をキャッチしたりして不要なノイズを多く含んでしまいます。またマイクの側に他の電子機材を置くと、電子ノイズを作ってしまうのでこちらも要注意です。テープ起こしに不要な講演者以外のノイズを極力作らないためにも、録音する際にはこれらの点に注意しなければなりません。

また、講演を行う場所の選び方にも注意が必要です。会場を選ぶ際には、エコーが少ない構造になっているかどうかを確認するのがベストです。
録音機材の配置と同様、プレゼンテーションの様子をビデオ録画する場合でも、光の反射でスクリーンに映し出される文字が見えなくなってしまわないよう、事前に配置を確認しましょう。
効果的なプレゼンテーションの重要性とテープ起こしに与える影響をここまで見てきました。聴衆に分かりやすいプレゼンは会議の質を高めるだけではなく、結果的にテープ起こしの原稿の品質も左右するということが分かって頂けたと思います。参考になったでしょうか?

前回記事:
テープ起こし作業者から見た、効果的なプレゼンのコツ(前編)
国際会議やシンポジウムを主催する運営担当者の方や舞台で講演を行う方が、どうすれは完成度の高いテープ起こし原稿を得られるか、また完成度の高いプレゼンテーションを行うことができるかをすでに前編で3点述べてきました。
(4)英後スピーチのアクセントをできるだけ標準に近づける
書き起こし不明瞭箇所の少ない高品質な原稿を作成するのに最も主要な要素となるのは、いうまでもなく収録音声ファイルの質です。それに付随する参考資料(パワーポイントやアジェンダなど)の文書としての出来が優れていない場合でも、スピーチを収録した音声ファイルの状態がよければ、テープ起こし原稿の精度は十分高めることができます。音声ファイルの質を見定める基準は、(1)十分な音量があるか(ちゃんと声が聞こえるかどうか)(2)英語話者に極端な訛りがないか(3)聞き取り障害となるノイズが最小限になっているかどうか などです。また講演者自身も、文法的に正しい英語をクリアに、適度なペースで話すよう心がける必要があります。一般的に、南アジア出身者が話す英語は非常に強いアクセントを含み、文法的に間違った英語センテンスを作ってしまいがちです。このようなケースでも、話し方のペースをスローダウンするだけで聞き手の理解度は向上し、誤解は減らすことができます。
(5)録音機材を正しく配置する
セミナーや会議で使用されるマイクやレコーダーなどの機材は私用よりも高価なものを使用するのが一般的ですが、実際にそれを使用する人の配置の仕方に致命的なミスがあると、せっかくの高機能も台無しになってしまいます。マイクがきちんと講演者の口に向いていないと、壇上で紙をめくる音を拾ってしまったり、近くの雑談をキャッチしたりして不要なノイズを多く含んでしまいます。またマイクの側に他の電子機材を置くと、電子ノイズを作ってしまうのでこちらも要注意です。テープ起こしに不要な講演者以外のノイズを極力作らないためにも、録音する際にはこれらの点に注意しなければなりません。

また、講演を行う場所の選び方にも注意が必要です。会場を選ぶ際には、エコーが少ない構造になっているかどうかを確認するのがベストです。
録音機材の配置と同様、プレゼンテーションの様子をビデオ録画する場合でも、光の反射でスクリーンに映し出される文字が見えなくなってしまわないよう、事前に配置を確認しましょう。

