参考資料の提供がテープ起こしの質を向上させる | 英語テープ起こしクリプトンのブログ

参考資料の提供がテープ起こしの質を向上させる

今回は、テープ起こしの参考資料提供の重要さ目についてお話したいと思います。


テープ起こし作業者の立場から見ると、まず作業者が仕事をアサインされて第一にするのは「参考資料」フォルダのチェックです。このフォルダには音声データ(講演やインタビュー)の内容に関する情報が保存されています。ファイルの種類としては、パワーポイントやスライドのスナップショット、PDF、ワード、プレーンテキスト(メモ帳)などです。


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音声データの種類によって、参考となる資料のタイプは異なります。


たとえばインタビュー起こしの場合、参考となるのはインタビューする人・される人の名前、インタビューの質問リスト、インタビューされる人に関する情報(研究分野、所属機関名、著書など)が一般的です。


シンポジウム・会議などの講演起こしの場合、会議のプログラムや参加機関・参加国リスト、分科会の名前、講演タイトル名、司会や出席者に関する情報、そして当日のプレゼンテーションで資料されたスライド(パワーポイント)などです。


2名以上の話者が言葉を交わすようなミーティングの場合は、各発言者の名前リストやミーティングの当日議事録、また各発言者の発言したタイミングの記録も大いに助けになります。たとえば、“Mr. Saito – 15:26 – We identified…”というメモがあれば、「あ、この声がサイトウさんなのか」というふうにミーティングの中の発言者名を特定することができるのです。


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テープ起こしする私たちにとって、これらの参考資料が入手可能なのは非常にありがたいことです。何よりうれしいのは、音声の長さに関わらず全部を聞き通す前に、どんなトピックなのかを予め把握できる点です。何の音声なのかまったく分からない作業開始時点で、これから自分が作るテープ起こし原稿のタイトルが準備できるのは非常に便利です。


また参考資料の量が非常に限定的な場合(たとえば講演者名や分野情報のみ)でも、限られた資料を基に作業者はインターネットでより多くの情報を調べることができます。さらに、スピーカーがノンネイティブで英語アクセントになまりが強い場合でも、資料を手がかりに文脈からスピーチを正確に書き起こすことができます。このほか、同音異義語(principle とprincipalのように)にも迷うことなく推測することが容易になります。


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参考資料がお客様からいただけなかった場合、作業者は前後の文脈を理解するところから頭をひねることになります。講演者の名前や、医学系などの高度な専門分野の場合は専門用語などをインターネットなどでつきとめるところから仕事が始まり、タイピング以前に調べ物に多くの作業時間を割くことになり、結果として完成原稿の精度にも影響します。つまるところ、お客様から頂く参考資料の有無が作業者の作業効率を大きく左右することになり、音声の聞きなおしや原稿表記の見直しにより多くの時間を割く=精度の高いテープ起こし原稿を作るためには、お客様からの資料提供の協力が非常に助けになるのです。


以前のトピック でも触れたように、最もお客様を悩ませる種叫びとなる[Unclear]記号の挿入についても、資料によって解決する余地が十分あります。


参考資料って、何を渡せばよいのかよく分からない、いちいち準備するのがわずらわしい、と感じられていた方もいらっしゃるかもしれませんが、作業者の視点からみても利用される皆様の視点からみても「いかに最終的に満足度の高い成果を得られるか」という点が少しでも理解いただけたら幸いです。ニコニコ