もうこんな時間か

30分前かなんかに帰って来たばっかりなのに。

子供の頃は、親父が帰って来るまで晩飯を食べれなかったので、7時になっても父ちゃんが帰ってこないとブーブー文句言ってたものだが、その俺自身が日付が変わって帰って来てる有様だ。

肉体労働だった親父との違いはあるだろうにしても。

そうは言っても、親父は仕事を家に持ち帰って日曜日も設計図書いたり、人足の給料計算したり、部材の買い付けで業者と商談したり、見込み客への営業やったりで、休みの日なんかなかった。
家族旅行に連れてってもらったことがない。

親父は自営業というか個人事業主だったから、今の仕事が終わった後に、次の仕事の予定が入ってない状態になるのが怖かったのだろう。

棟梁を張ってると、次の仕事がない状態になると、使ってる職人さんとか、人足の人達の次の仕事を与えてあげられない状態になるんで、自分の家族だけじゃなく、職人さんらの家計にも影響が出るし、「あの棟梁についてても仕事にあぶれてしまう」っていう評判になってしまう。

そんでも、一回あったな。
俺が小学校5年生くらいの時だったか。
地元で仕事がなくて、親父が東京に出稼ぎに何か月か行きっぱなしだった時期が。

親父が家にいない状態が、1か月を超え、2か月を超えすると、不安でたまらなくなった。

たまに掛かってくる電話の声聞いて泣きそうになった。

遠洋漁業だのに親父が出てる家の子とかの気持ちが少しわかった。

俺は根性がなくてサラリーマンになってしまったが、それで良かったのか、どうだったのか?

時々、そんなことを考える。