リスペクタブル






そうだ、竹橋駅を降りて毎日新聞に行く地下通路を通ったビルの地下かなんかに、昔、ビアホールがあって、そこで新入社員だった頃に同僚や先輩と飲んだ記憶があるな。

あの頃はまだ夢と希望があった。

そりゃ今の時代のほうが、きれいな高層のオフィスビルやら商業ビルがあるのは確かだけど、いくら小じゃれたビルや、遊びのスポットが出来ようとも、夢とか希望、華やかさとは関係ないからね。

おしゃれな建物とかアミューズメント施設があるから夢や希望が生まれるんじゃなくて、その逆じゃないと、冷たい空間が増えるだけのこと。

ここのところを今のデベロッパーは勘違いしてそうな気がする。
いくら完璧なオフィスビルを作っても、平日は、そこが仕事場だから仕方なく人が集まるが、休日には、当然、人は集まらない。
暖かみのない空間に過ぎないからだ。
むしろ、ゴミゴミした猥雑な空間のほうが温かみを感じるので、休日には、そっちに人が集まる。
スカイツリーがいつまで集客力を保てるか見ものだ。

東京タワーが、なんで今でも人気があるかと言えば、あの周辺に鬱蒼とある神社仏閣、公園の景観を壊さないまま建てられたからだ。
近くの高級マンションやオフィスビルにしたって緑を意識して建てている。
昔からの若者の街の原宿にしたって、案外そうだ。
明治神宮の森とか、神宮に向かう雰囲気を壊さない表参道の街があるから、原宿が若者の街、ファッションの街として成り立つ。
人気スポットは、神社仏閣をバックボーンにした母の懐に抱かれるような安心感のある街造りになってる。
そうじゃないと人気が続かない。

いくら近代的な建物を造るにしても、日本人は街造りにワビ・サビを求めている。

日本人の要求度は非常に高い。
庶民であっても、精神的に高尚なものを求めている。
形式的に体裁を取り揃えても許しちゃくれない。

個人的には、金銭的価値だけで開発しようとする今の不動産デベロッパーの考え方には賛同できない。
情緒もへったくれもない今の中国人と一緒の考え方だし、やたら中国に期待して、中国に幻想を抱いている。


古代中国の孔子や孟子やらとかの教えにしても、李白、杜甫の漢詩、漢文やらにしても、一番、理解して、現代にその教えを伝えているのは、本国の中国や、韓国じゃなくて、この日本なんだぜ。

年寄りですら、そこんとこを間違って理解している。

そこんところは、1500年近くも前に聖徳太子が看破してるし、江戸時代の学者ですら十分に理解していた。
「中国は、我々が憧れる理想理念を既に失ってしまった国だ」というふうに。
当時ですらも。
「だから、この日本で、その理念を実行し、理想社会を実現しよう」と思ったのだ。

日本人の先祖は、実に真面目に孔子やらなんやらの理想を実現しようと願った理想家であり、同時に、それに向けて実行してきたバランスの取れた現実主義者だったのだ。

スカイツリーはどうか?
下町の景観や、神社仏閣やらの歴史や周辺の緑に対して敬意を払っているか?
まだ、行ったことがないので、よく知らないが。
今のところ、たまたま近くに行く機会でもない限り、スカイツリーに行こうとも思っていない。
どうせ、下町の風情とか、ワビ・サビとか情緒や趣(おもむき)に無関心な中国人観光客とかばっかりやろうし。

スカイツリーは、イマイチ、「ブランディングに無頓着」な根津嘉一郎が起こした東武グループがやることだから、センスがないのも仕方ないのかもしれないが。

行ったこともないのに悪いね。
イメージ先行だけで、物を言ってしまって。

ブランデンブルク門







Just my Imagination

和訳は「儚い想い」だそうだが、「単なる俺の思い込み(なだけ)」でもいいように思う。