島倉さんが出ていたので

気になってみたら、MMT派でもそうなのかと考え込まされた。

 

 

高齢者の年金の話

島倉さんは、経済のパイが大きくなれば

 

 

後からついてくるという主張で、非常に驚いた。

安藤さんだけが、高齢者にちゃんと年金を渡さないといけないと主張

 

 

この悪性のインフレに襲われている中で

少なくとも、そのインフレ分は増額しないと

 

 

7割の高齢者が、このインフレに困っていないというが

その統計データも出してくれない。

 

 

もしそれが正しいとしても、3割の高齢者は困っている。

そしてその多くは、高齢だから年金頼み

 

 

コスト・プッシュ・インフレに加えて

ディマンド・プル・インフレ、需要牽引型の良性インフレ

 

 

そして年金は、マクロ経済スライドで放置すれば

困窮する高齢者は、3割ですまないような

 

 

もし3割だとしても、需要不足を解消し

経済のパイを大きくすれば、その間にも悪性と良性インフレの両方がくる。

 

 

年金は、そのインフレ中にでも据え置きになるのだから

地獄絵図になってしまう。

 

 

3割もの日本人の高齢者が、インフレに対応できないとなれば

いろいろな消費を削るだけではすまない。

 

 

それをリフレ派は、高齢者も働けと主張する。

働けないから、高齢者(非生産年齢人口)に分類されるのに

 

 

まず高齢者を雇用してくれるところが、ほぼない。

高齢者は、体のいろいろなところにガタがきている。

 

 

貯蓄が尽きて、年金だけで生活できない高齢者は

諸外国でよく見られる貧困層のように、ゴミ漁りとかをやる羽目になる。

 

 

最悪、路上生活者になってしまう。

経済討論だけは、ましだったのに、これでは誰もついてこない。

 

 

海外のMMT論者は、進歩派・左派系なので

たぶんそういう主張はしないだろう。

 

 

 

コスト・プッシュ・インフレという悪性インフレを退治しつつ

ディマンド・プル・インフレという良性インフレへと

 

 

転換しなければならない、非常に難しい局面

高齢者切り捨て論は、ひろゆきや成田悠輔くんなどぐらいしか

 

 

吐かない暴論だと思っていたので

島倉さんの経済成長が先というのは、かなり驚いた。

 

 

 

MMTの眼目の一つに、就業保障プログラム(JGP)があるが

高齢者をJGPで働かせるということだろうか。

 

 

もちろん経済成長を取り戻さないといけないが

そのために犠牲者を出してはいけない。

 

 

これからの世代のためにも、みんなが安心できる年金制度の確立を

先行もしくは、同時期にやらないと、両方のインフレで

 

 

高齢者が干上がってしまい、それを見た現役世代が

余計に貯蓄に走り、所得が増えても消費が上向かない。

 

 

貯蓄されたお金は、金融的流通に回ってしまうので

実体経済(産業的流通)には流れない。

 

 

消費が上向かなればが、企業部門も

簡単に賃金を上げることもできず

 

 

低賃金労働の雇用だけが増えるという

今までの負の回転を起こすだけの可能性もある。

 

 

そしてそのため、また人手不足が叫ばれ

低賃金で働いてくれる移民推進をさらに加速させる。

 

 

社会的弱者を構造的に生み出してしまう

恐ろしさが分からないのかもしれない。

 

 

 

大切なのは、資源配分の最適化ではなく

日本社会・日本国民を経済的に安定させることであって

 

 

一部に裕福な高齢者がいるからといって

高齢者全体を敵視しては、日本という国が持たない。

 

 

ギリシアの歴史を読み終わった後なので

余計にそう感じてしまうのだが

 

 

日本のMMT派でもそういう感度がないのかもしれない。

古代ギリシアの末期に、日本がかぶって仕方がない。

 

 

一体この国は、どこまで落ちぶれるのだろう。

滅びの前奏曲を聞いてしまった気がする。

 

 

 

 

 

 

毎回、経済討論に出ている藤の記事

藤和彦には、大口のスポンサーがついているんだろうなと勘繰ってしまう。

 

 

こういうろくでもないヤツが跳梁跋扈している時

国が亡ぶと、歴史は教えてくれる。