「不足している者からさらにものをとり、その分を有り余る者に

重ねるようなやりかたをすれば国は亡びる」

 墨子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新体制にとって、最大の課題だ。

 

 

23年1月のデータをもとに試算すると、日銀は現在の保有残高から

450兆円程度、国債を圧縮することになる。

 

 

満期の到来を待って実現するとすれば、完了までに9年ほどかかる。

それほど、異次元緩和の「歯止めなき買い入れ」は大規模だった。

 

 

日銀の背負う責任は、物価の安定だけではない。

金融システムの健全性維持、決済システムの安定的な運営もある。

 

 

市場経済の国の中央銀行として、

金融市場の機能維持も重要な責任。

 

 

日銀の仕事は、突き詰めていけば

「金融市場を通じて資金を供給すること」しかない。

 

 

資金の供給は、物価だけではなく、金融市場にも

金融システムにも決済にも、影響を及ぼす。

 

 

だからこそ、中央銀行は「通貨の信認確保」を究極の目標に

バランスのとれた政策を指向しなければならない。

 

 

どれか一つの目的のために

他を犠牲にしてよい話ではない。

 

 

中央銀行が市場を信用しなければ、市場も中央銀行を信用しない。

謙虚に学び、率直に語るーー新体制に期待してやまない。

 

 

 

 

 

 

「やれやれ」のポーズのイラスト(男性)

 

 

 

 

 

450兆円もの国債を市場に放出せよ、一方で、金融システムの維持も

頭おっかしんじゃね~の、普通は思う。

 

 

そんなことしたら、国債の金利上昇が起きるのは

当たり前の話で、利払い費でまたギャーギャー騒がれる。

 

 

緊縮財政の権化のような主張をしているから

これまた増税、それも消費税増税って話に必ずなる。

 

 

日銀マンが、国債を持たされて気持ち悪くて

他に押しつけたくなるのは、分からなくないが

 

 

それなら日銀は、国家・国民のための組織としての役割を

完全に放棄してしまうことになる。

 

 

そう主張するならば、中央銀行の独立性とか意味不明なことは消滅し

政府の一部門として、組み込まざるを得まい。

 

 

日銀の独立性とやらが、国民生活の犠牲の上に成り立つというのならば

それは、憲法に違反するものと捉えられるからだ。

 

 

 

バブルの生成を、ただ眺めて見過ごし

バブル崩壊後は、もっと重要な責務を放棄した。

 

 

日銀マンが真摯に反省するなら、まずそこからだろう。

その反省もなく、長期デフレに対する反省もない。

 

 

彼らが日本のマクロ経済政策に関与しても

ロクなことがなかったことは、火を見るより明らかである。

 

 

 

 

『日銀の仕事は、突き詰めていけば

「金融市場を通じて資金を供給すること」しかない』

 

 

このセリフは、無茶苦茶で、それだと政府は予算執行が一切できなくなる。

政府の財政支出は、その都度、日銀の貨幣供給を受けなければできない。

 

 

日銀は、発券銀行としての役割を放棄して

それを政府が担い、じかに政府が貨幣供給を行うのだろうか。

 

 

 

バブルの生成・崩壊に対して、手をこまねいた日銀が

金融市場を通じて資金を供給する以外にないとは

 

 

金融の規制を緩めたから、リーマンショックが起きたのであって

それは、彼らの間違った考え方がもたらしたものである。

 

 

資本主義において、金融を不安定化させればさせるほど

バブルは生じやすくなる。

 

 

そしてそのバブルが大きければ大きいほど

破滅的な影響をもたらす。

 

 

これは、ずっとミンスキアンが発してきた警告だった。

真に反省しなければならないのは、一体どちらか。

 

 

 

 

 

 

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