他にいくところがないから、

仕方なくずるずる通っている。



一言で言えば、ウチのジムは

今、ハードはあるが、ソフトはない、

そんな状態である。



つまり、ボクシングジムとしてのハコはあるが、

教える人が、まったくいないということである。



かいちょ自身が、まったく教える気がなく、

新しいトレナも、まったく何も分かっていない。



これでは、新しくやってきた人は、

何も基本的なことを身につけられない。



オレは、塾屋として、一人も見捨てたことがなく、

また、これからも、そうする。



大手、中小、公文、チェーンの個別、

いろいろ詐欺商売があるけれど、

やっちゃいけないことを平気でやり、

子供の未来を、金をもらいながら、

奪い去ってゆく。



それが許せない。

未来を商品として売っているはずだからである。



確かに、今のご時勢、そうするほうが、

当たり前で、オレがやっていることは、

本物のバカが、やることである。



昔といっても、去年までは、

ウチのジムは、そんな汚いことはしていなかった。



ところが、一人でそのしんどい作業を

やっていた、とれな、をかいちょが

辞めさせてしまった。



それ以来、酷い状態が続いている。



今日、オレは一週間ぶりにジムに

顔を出した。



一週間もやってないと、

カラダは、でんでん動かなくなる。



んで、ふうふうメニューをこなしていたが、

かいちょに、この子とマスやったって、

と言われる。



うへー、しんどいのになー、ま、

軽く流すだけにしとくかと了解した。



んで、話しかけてみると、マスは、

初めてなのだという。



見てみると、サウスポーだ。

オレは、サウスポーが大の苦手だ。



んで、やってみると、案の定、

側面をすぐにとれてしまう。



だから、やりながら、こっちにいれては、

だめですよー、とか言いながらやる。



終わって、使えないトレナが、

ミットやろうと、そのこに言う。



いいよー、いいよー、と

いつもの褒め殺しで、

テクニカルなことを何も教えない。

(つーか、できない)



だから、可哀相になり、見ていると、

ストレートがまったくカタチになっていない。



んで、それを教えていると、

今度は、ジャブすらまったくであることに気づく。



えー、これでマスやらすのかよー、

ひでえな・・・と思いながら、

基本を丁寧に教える。



まず、立ち方から問題があった。

それは、へんなくせがついてしまっていて、

直すことができなかった。



そして、ジャブだが、力みかえって打っている。

そうじゃないと、何度も説明し、オレが実践し、

その子に、やらせてみる。



一応、理屈は理解したようなので、

あとは、彼がそれを意識し、練習するだけだ。



とまあ、こんな状態で、ジャブすら

教えることができない、もしくは、

教える気がないジムになってしまった。



これじゃー、詐欺じゃん、

オレが一番、嫌いなカタチじゃんと思い、

とても悲しくなった。