人と人が集うところ、

必ず、揉め事が起こる。



誰も、そんなことを望んでいないのに、

必ず、誰かと誰かが衝突する。



人間の集団の中には、

必ず、誰かが標的となって、

集団から阻害され、そのお陰で、

その人以外は、結束する。



まあ、一般的な人間的な出来事は、

ボクシングジムにおいても、

知性が低い人々が多いため、

かなり露骨にでてしまう。



それに対し、オレは傍観者を決め込んで、

まったく、交友関係を作らない。



誰かと親しくなるのは、

それだけで、人生はハッピーになるが、

裏返しになることも多い。



学生時代の友人とは異なり、

こういう場での出会いは、あまり親密にならないほうが、

安全である。



だが、そういう考えは一旦、止め、

積極的に関わらないといけなくなった。



事件は、かいちょとトレナが、一発触発まで

いってしまい、現在、解雇という事態になったからだ。



仲裁者というのは、難しく、

両方から嫌われる可能性も多く、

なるべくやらないほうがいいに決まっている。



だが、ジムの連中を見渡しても、

はぅ、という感じであるので、

またもや、いやいやながら、出張らないといけないのである。



トレナの話は、十二分に聞いたが、

かいちょとは、まだだった。



それで、今日、なんとか授業を早く終え、

(日曜なのに・・)ジムにいった。



かいちょも、たくさんいいたいことがあり、

納得のいくことばかりであった。



互いに経営者であるため、

かいちょのしんどさもよく分かる。



なんとか早めに修復をと思ったが、

かいちょの話を聞く分には、

かなりの時間が必要だ。