優れた強力な思想家、マルクス、

彼の思想を、未だ金科玉条にしている

人々は、かなりの数に上る。



彼の指摘の中には、

素晴らしいものが散見されるが、

ポストモダンに袋叩きにされた。



しかし、相対化という手法によってなされたため、

マルクスの強力な思想は、脈々と生きている。



その中で、マルクス主義とは一体、

なんなのか、基本的に次の2つの

主要な論点から構成される。



1) マルクスの未来に向けたビジョンの支持、

   つまりプロレタリアート(労働者階級)による革命、

   そして新たなマルクス主義国家の形成。



2) マルクスの経済的唯物論を基礎とする歴史分析。

   歴史とは、ある経済システム、ある生産様式から、

   次の生産様式への発展である。


   社会や文化のすべても経済構造の細目で

   規定される歴史。



マルクスは、こうした2つの要素を結び

合わせようとしない者たちは、私の後継者ではない、

とまで、断じている。



しかし、歴史分析というマルクス主義の

根幹をなす部分は、彼の思想から自由な

歴史学者たちにとって、既に一笑に付される。



また、現在に至っては、1)の革命に関しても、

ほとんどが、いや全てが失敗に終わっている。



哀れなマルクスと思うが、

彼の思想において、指摘した

とても鋭いところは、多々ある。



現在は、ジジェクが再構築中である。