現場では、おそらく新しい単元に入る度、
目を白黒させていることだと思う。
子供たちの活字消費量の現状からして、
言語的部位の思考を高める作業は、
ずいぶん前から、放棄してしている。
これは、基本的に学校外でなされることであるため、
日本語の能力は、ほぼ家庭に委ねざるを得ないからだ。
それに引き換え、数学における思考能力を
高める作業は、営々と積み重ねられて、
きちんとやれば、誰もが身につくようになっている。
高校レベルまでのエレメンタリーな内容では、
努力が全てだといっていいだろう。
それの信念が、ここ数年、大きく
揺らいでしまっている。
数学は、昔から、代数と幾何に別れ、
進むにつれ、それが相互に関連して、
理解しやすくなる。
初動段階での幾何は、あまり
言葉にできない。
それでも、伝わりやすかった。
ところが、年々、伝わりにくくなり、
今では、実際に、見せないと分からない
ことが、多くなっている。
これは、子供の環境が大きく変わったことが、
重要な要因ではないかと思われる。
幼児期における、ブロックや積み木による遊び、
そんな行為が、家庭から消えてしまって、
TvやDVD、ゲームなどに子守をさせてしまった、
それが一要素となっているのではないだろうか。