昨日は、バカ姉の来襲を受けってしまった。

被害は、甚大。(゙ `-´)/



彼女は、潰瘍性大腸炎を患って、

未だ摘出しない日々が続いている。


紆余曲折を経て、現在、兵庫医大で診てもらっている。


その先生は、とても優しい人で、

手術をしたくないというバカ姉の気持ちを汲んで、

懸命に治療にあたってくれている。


そのお陰で、彼女はまだ大腸の摘出を行なわないで、

ギリギリ踏みとどまっていられる。


先回の入院から、何度もピンチがあり、

この数週間前も、カナリ酷くなっていた。


現在は、ステロイドの大量使用と、

白血球除去療法との併用で、

また沈静化しつつある。



自分もあまり調子がよくなく、いつものことだが、

うなされていると、バカ姉から電話があり、

飯を食おうといってくる。


兵庫医大にやってきたついでに、

オレに災厄をふりまこうというのだ、マッタク。


思いのほか診察が早く終わって、

ノボテルでホテル飯。


そこでヤツは、爆食をしながら、

その先生のことについて語っていた。


かわいそうにその先生は、もうじき、

飛ばされることになるとのこと。


大学というのは、本当に非情なところで、

長年、組織のためにつくしてきたその先生を、

ばっさり切り捨てるらしい。


日本の医療が危機を叫ばれて、ずいぶん経つ。

しかし、本質的なところで何も変わっていないから、

公的な機関から医者は、逃げ出していっている。


そんな衝撃的なニュースの影には、

組織からそんなに簡単に離れられない人の

苦しみは、浮き上がってこない。


大学に勤務する医者は、まことに薄給で働いている。

どんなに振り回されても、若いうちはいい。


年齢を重ねると、当直なんか、体力があっても、

どんどん厳しくなってくる。


現代の白い巨塔は、勤勉な医者たちの血糊で、

築かれていて、あまりにムゴイ。



逃げなければマズイと思っていても、

組織で生きてきた人には、それはとてつもなく怖いらしい。


だから、逃げ切れず、ギリギリまで踏みとどまり、

その先生のように、ハイ、サヨウナラと教授に言われるまで、

決断できないで、去らざるを得ない人も多いようだ。



医者がセレブなのではなく、先に医者として開業し、

いい時代を経て、財をなして、その維持に上手く努めている、

こうした人々がセレブ?であって、善意ある現場の医師たちは、

決してそんなことはないと、コレだけは断言できる。


義兄もそのようで、バカ姉から愚痴を聞かされたが、

おそらく多くの勤務医は、沈みかけた船から、

そうは簡単に逃げ出せないのが現状なのである。


それは、自分もまったく同じ状況であって、

とりあえず、目の前のことを片付けて、

一日一日をサバイブする、それだけしかできないのである。