今日は哲学のテーマでいくかな?と思っていたが、

精神的は安定しているので、歴史でいきます。

安直なナショナリズムは、国を滅ぼすと考えているので、

故高坂先生の見識を参考に、

山梨勝之進のロンドン軍縮会議における状況から、

考えてみたい。

ロンドン軍縮会議は、英米との最後の成功例だ

といわれているが、実際には評価の難しい事例だそうである。

まずは、日本側のだめだった点について。

この会議の最大の争点は、大型巡洋艦対米7割という点に

あり、それが一対0.6975になったので軍部内の不満に

野党の政友会が政争の具にした。

実際には、当時の日米の経済力から10対1

になる可能性もあったので軍縮条約は、

結ばなければならなかった。

その前のワシントン条約では世論工作をせずに、

交渉に臨んだため、押し切られた。

だから、ロンドン軍縮会議では3大原則を定め、

世論工作を十分に行い、交渉した。

それは、

1)大型巡洋艦対米7割

2)水上補助艦総トン数対米7割

3)潜水艦自主的保有量7万8千トン

最終的に譲ったために、政府は責められた。

彼は、こう述懐している。

「前回は宣伝不足でいじめられ、

今回は宣伝効果がありすぎて苦しんだ」

コレが、メディア及び世論というものの弊害であって、

現代においてはこれが、顕著になっている。

見たい現実しか伝えないのが、広告にたよるメディアの

やりくちで、簡単にいえば、分かりやすく誤解の生じる

方向へみなを導いていくと考えてよい。

民主主義というものはそういうものかもしれないが、

見たくない現実を見つめ、それに対応するのが、

現実主義かつ理想的な立ち位置だと思う。

ふう、疲れた。アメリカとの付き合い方は明日に!

このへんで・・・・(θωθ)/~



ぱくった本は、

「世界史の中から考える」(高坂正尭・新潮選書)