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今回は、『犬の高齢化にともない身近になった認知症。獣医療の最前線から』についてです。
≪以下転載≫
犬の高齢化にともない身近になった認知症。獣医療の最前線から
2020/5/24(日) 11:35配信 いぬのきもちWeb編集室
20年前とは違い、犬の死亡原因に変化が見られています。昔は、感染症が主体であり、また原因不明のことも多くありました。現在の犬の死亡原因の上位を占める疾患は、腫瘍、心臓病、腎・泌尿器疾患と言われています。
動物医療の発展などにより、原因が追求できるようになって寿命が伸びました。
しかし、犬は7、8才のシニア期から、何らかの病気にかかる可能性がとても高いと言えます。ここでは、認知機能不全症、いわゆる認知症についてご紹介します。
★高齢化とともに増加する犬の認知機能不全症
©いぬのきもち ↑診察中の佐藤貴紀先生(JVCC動物病院提供)
認知機能不全症とは、脳の老化に関連し、脳の変化が認知レベルの低下、刺激に対する反応の低下、学習能力の低下、記憶能力の低下として定義されています。
犬の寿命が延びている現代において、増加傾向にあり、臨床現場においても増えていると実感しています。犬の場合11、12才の犬の約28%、15、16才の犬の約68%が、1つ以上の認知低下の兆候を示した報告があります。シニア期の犬にとってとても身近といえるでしょう。
症状としては、下記のことが挙げられます
・狭い場所に入り込む、食事の場所にたどり着けない、家の中を歩き回る、壁を向いてぼーっとしている、食事を食べたのに吠える。など自分の置かれている状況がわからない状態
・攻撃的になったり、逆に甘える。不安感など。抱っこを嫌がる、無反応になったなど今までとの関わり方に変化が生じる
・昼と夜の逆転、夜鳴き、遠
★わかりにくい認知症の表れ方
こうして症状を並べてみると、すぐに認知機能不全症だと気がつきにくい症状ばかりですよね。実際に、来院された方の実例をさしつかえない範囲でご紹介します。
●夜泣きが増え、食事を何度も欲しがるように吠えることが増えたとして、来院されました。寝る時間は全体に増えたけれど、夜起きていることが多くなったそうです。最初は、夜泣きに答えて散歩などにも連れて行ったけれど、愛犬の要求は増えたそう。散歩で落ち着くこともあれば、食事やおやつを与えることで落ち着くこともあったそうです。
認知症と診断された場合は、生活リズムを整えてあげることがとても重要です。
●目が見えてないのか、壁にぶつかりながらも壁づたいにぐるぐると円を描くように回るようになった、と来院されました。犬が高齢の場合は、すぐに認知症と思われるかもしれませんが、目が見えない不安によって起きている場合もあります。目の症状が改善された場合にも、同じような行動が見られる場合には認知症の可能性が高まります。
その場合は、けがをしないように動ける範囲を制限するなど、環境を整える必要があります。クッション性があるもので保護して挙げましょう。
●急に立ち上がりにくくなり、狭いとこに入り込んでしまったり、突然怒ったりなど性格が変わってしまったようだ、と来院されました。
13才と高齢ではあるものの少し症状が早いと感じ、MRIを撮影したところ脳腫瘍が見つかりました。突然出るようなケースはもしかしたら、病気による影響という可能性もあるということです。
★飼い主さんができること
このように、本当に認知症なのか、それ以外の疾患なのかを判断することがとても大切になってきます。抗酸化作用のある物質や抗炎症作用のある物質を与えることにより改善することがありますが、病気と違い、「治せる」ものではないだけに、愛犬に対してできることは限られているため、外的環境や生活環境を守ってあげる必要があります。
10才を過ぎたころから、病気に気をつけるとともに、認知症の症状がないかを見てあげてくださいね。
文/佐藤貴紀
佐藤貴紀 プロフィール
獣医循環器学会認定医。麻布大学獣医学部卒業後、西荻動物病院、dogdays東京ミッドタウンクリニック副院長に就任。2008年白金高輪動物病院を開業。中央アニマルクリニックを附属病院として設立し、総院長に就任(現在は顧問獣医師)。動物病院のグループ化を進めるJVCC動物病院グループ株式会社CEO。東京都目黒に開院したJVCCグループ二次動物医療センター目黒病院のセンター長であり、自身の専門である「循環器」科を担当。愛犬はミニチュア・シュナウザーのまりもちゃん
いぬのきもちWeb編集室
~転載ココマデ~
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