前稿で触れた「JRタワースクエアカード」は、元々、駅ビルの一つを対象にした「商業施設」系カードから始まり、現在では「Kitaca」を搭載したバージョンも出るなど、「JR」の名を冠しているカードらしく「鉄道系カード」という分類にも当てはまるようになったか。

 まあ、「JR」と冠していても、「JRタカシマヤカード」とか「JR MIカード」という、全然鉄道系ではないものもあるけれど。

 

 

 社会人になって初めて持ったクレジットカードが、実はこのカードの「前身」と言えなくもないような気がする。

 

 「JR北海道ツインクルクラブカード」、奇しくもこのカードのイシュアもオリコだった。

 オリコなので、J/V/Mいずれも発行できたが、当時は海外に行くことなど想定していなかったので、JCBを選択している。

 

 このJCB選択は、そもそも最初に持ったクレジットカードがJCBだった、ということに遠因があるかも知れない。

 こちらはJCB本体が発行していた、学生向けの「J1」というカードで、現在なら年会費がかからないようなカードに「発展的解消」されていると思うのだが、当時は無料ではなかった。

 大学の学生自治会の関係で作らされ、仕方なく持っていたのだが、一度も使うことなく解約。この解約に至る経緯が、あまり宜しくはなかったので、もしかすると「JCBブラック」になっている可能性を心配したが、それはなかったらしい。

 BINの先頭が、お馴染みの「3540」(今では「3542」も少なくないが)ではなく、「3530」であるというのも、現在となっては貴重品かも知れない。

 

 さて、この学生時代は「番外編」のようなものなので、本格的には「JR北海道ツインクルクラブカード」が最初のクレジットカードであることは間違いない。

 ほほ全ての買い物をこのカードでしていたが、当時はカードが使える場面がそれほど多くはなかった。

 

 続いて作ったのが、「JR東海エクスプレスカード」だ。

 当初はハウスカードしかなく、その後国際ブランド付のカードにリニューアルされたが、既存のハウスカードは切り替えない限り、そのままハウスカードとして更新されている。

 このカードも、東京駅経由で通勤していた時代には出番が割合とあったのだが、結婚して転居してからは、東海道新幹線に乗る時くらいしか出番がなくなった。そのためか、S30で始まり、S65まで増枠されたところで止まったままだ。

 このカードは、セントラルファイナンス(CF)の発行だったのだが、それが再編によってセディナになり、SMBCファイナンスに変わって、とうとう今般、三井住友カード発行のカードに切り替わる、という通知が来た。

 これによると、BINの番号帯も三井住友カードのそれに移行し、全て「改番」されるようだ。単なる「移管」ではないらしい。

 また、ハウスカードとJCBブランドについても、強制的にVISAに変更されてしまうとのこと。「さくらカード」の時のような措置は、全くないらしい。

 

 ここまでハウスカードで頑張って引っ張ってきたが、とうとう「年貢の納め時」ということだろうか。

 

 切替を「希望しない」という選択肢もあるようだが、このタイミングで氏名表記をパスポートに合わせるか、いっそ「退会」するか、考え処でもある。

 仮に、一度退会したとしても、三井住友カード「既存」なので、恐らく再入会は難しくなかろう。「エクスプレス予約」が使えなくなるが、他のカードでもできなくはないし、そもそもそんなに使ってはいなかった。

 

 JRで言えば、東日本管内の住人なのに、クレジットカードに関しては北海道⇒東海⇒東日本という変な順番になった。

 ちなみに、西日本にもチャレンジしようとしたが、一昨年「否決」されている。九州はエポスカードを「JQエポス」にするという技がありそうだが、現在エポスカードはプラチナなので、そのままでは不可。

 

 JR東日本は、それこそ「ビューカード」が登場して暫く経った時に、JR東日本の某車掌区勤務だった友人から「ノルマ」に協力して、と言われて作った。

 当時、こちらもハウスカードしかなく、「0129」で始まる番号だったことは憶えているのだが、肝腎な実物は、ちょっと見付けられなかった。

 どうやら、これを国際ブランド付カードに切り替える際、元のカードと引き換えだったのではなかろうか、という気もする。

 

 そして、ただの「国際ブランド付ビューカード」ではつまらなかったので、当時住んでいた最寄り駅の駅ビルとの提携カードにしている。

 これも、この「ロンロン」(吉祥寺の他、その後三鷹駅や何故か横浜線中山駅にも登場)が「アトレ」に統合される時に終了し、申し込めば「アトレカード」として切り替えることもできたのだが、そのままスルーして終了。

 既に「ビューカード」としては、「JALカードSuica」も持っており、後に「ビックカメラSuica」や「大人の休日倶楽部」も加わることになるし、アトレに行くこともほとんどないだろうから、それはそれで良かったかと。

 むしろ、アトレよりも「ルミネ」のほうが割引も充実しているので、そちらに興味があったりする。

 

 かつて取り上げた「JRカード」もいつまで続くかわからないし、「鉄道系クレジットカード」は改変の激しい世界だな、と感じる次第である。