来年4月から、三菱東京UFJ銀行が「三菱UFJ銀行」に改称する。

 


 系列信託行が「三菱UFJ信託」だったので、それと同じになるから、わかりやすいとは言っても別の銀行。他行だけど、三井住友と三井住友信託は仲悪いし。

 いっそのこと「三菱銀行」にしてしまえばいいのに、とも思うけれど、そうはいかない事情が色々あるんだろう。


 それにしても、伝統ある名門行・東京銀行の名が表舞台から消えるのは、残念。若い頃、諸般の事情で「東京銀行本店の普通預金口座」を持っていたマニアとしては、一抹の寂しさを禁じ得ない。

 現存する、三菱東京UFJ銀行の口座は、紆余曲折を経て、2005年8月に開設した「東京三菱銀行(当時)本店」の口座。これ以前にも、過去には三菱銀行、東京銀行ともに口座はあった(しかも両行とも本店口座だった)けれど、僅かな残高だけとなって休眠口座化してしまった。統合後の初口座となって、UFJ銀行との統合後もそのまま使用している。
 UFJ銀行側にも、三和銀行、東海銀行、UFJ銀行それぞれの時代の口座があったが、これらもいずれも休眠化。

 

 よく考えると、北海道拓殖銀行が経営破綻した時点以降、存在した都市銀行には、何だかんだで口座を持ち、すべての行名でのキャッシュカードを持っているような。
 銀行番号順・古い順に、

 

0001 第一勧業※
0001 みずほ
0002 三井※
0002 太陽神戸三井
0002 さくら
0003 富士※
0005 三菱※
0005 東京三菱※
0005 三菱東京UFJ※
0006 協和※
0006 協和埼玉
0006 あさひ※
0008 三和
0008 UFJ
0009 住友
0009 三井住友
0010 大和
0010 りそな
0011 東海
0012 北海道拓殖※
0014 太陽神戸
0015 東京※
0017 埼玉りそな※
0032 埼玉※

 

と、数えてみたら、何とのべ24行。そのうち、※を附したのべ12行は、本店もしくは本店相当の営業部(埼玉りそな銀行さいたま営業部)口座。それ以外も、多くは本店が関東以外にある場合でも、基本的に東京営業部の口座だった。
 最近では、金融犯罪の増加の影響もあり、なかなか自宅や勤務先の最寄でない本支店での口座開設は難しくなったので、そうもいかなくなったけれど。

 

 今や、都市銀行も3大メガバンクとりそな銀・埼玉りそな銀くらいに収斂し、面白味もなくなった。


 余談だけど、JCBが誕生した時、その中心となった東洋信託銀行の「青」日本信販の「赤」三和銀行の「緑」が、今でもJCBロゴの「J」(青)「C」(赤)「B」(緑)それぞれの背景色になっている。でも、この順番が憶えられないので、「今の3代メガバンク(のイメージカラー)を銀行番号順に向かって左から並べる」と憶えている。

 「(1)みずほの青」「(5)三菱東京UFJの赤」「(9)三井住友の緑」と。


 本来はそういう意味じゃない。でも、あまりにも出来過ぎているので、

「JCBは、いろんな銀行と関係が深いので、三大メガバンクのイメージカラーをまとったロゴマークになっている」

と言ったら、かなり信じてしまう人がいそうな気がする。

 なお、現在JCB公式では、この3色について、

青は「責任感」赤は「活力感」緑は「親近感」を表現している

としている。

 

 考えてみたら、東洋信託銀行、日本信販、三和銀行は、現在それぞれ三菱UFJ信託銀行、三菱UFJニコス、三菱東京UFJ銀行のそれぞれ一部になっている訳で、

 

思い切りMUFGじゃねーか!!

 

と突っ込まれそうになるからか。

 

 それはともかく、東京銀行時代からの愛着だけで、「パルテノンのVISAゴールドカード」を、元・東京銀行の子会社だった東京クレジットサービス発行のものにした自分としては、「何でUFJを残して東京を捨てるかなぁ~」と思ってしまう。
 「三菱銀行」にするのが駄目なら、いっそ「レッズ銀行」とか「ダイヤ銀行」では駄目……だろう、やっぱし。