「テロルのすべて」 | 休憩室のMonologue

休憩室のMonologue

時事ネタや書籍・音楽・映画・アニメ等の感想など
少々長めの文章で書いていきます

テロルのすべて/樋口毅宏

¥1,260
Amazon.co.jp

樋口毅宏の著作を読んだのは初めて。
ユニークな小沢健二の批評が載っていることで有名な「さらば雑司ヶ谷」は未読の状態です。

最初の数ページを読んですぐ浮かんだのが白石一文著の「この世の全部を敵に回して」だった。
現代版人間失格と評されているものだが、この「テロルのすべて」もある意味そうだと思う。
子供のころからアメリカに反感を覚え復讐することを目的に生きてきた男が、
テロを実行するまでの人生の中でその思いが語っていくのだが、
少なくとも主人公が持つアメリカへの反感と複雑な感情については
日本人の大半が共感を持つだろう。
ことはそんな単純なものではない、という批判もあるだろう。
だが歴史や政治の真相について、それほど細かくは知らない我々一般庶民が考えるアメリカとは
概ねこの主人公が語る通りだと思う。

9.11以降、アメリカは本質的には何も変わってはいないのだろう。
3.11以降、日本は変わるのだろうか?変われるのだろうか?
私は決してその現状の打開策が「テロリズム」であるとは思わないが、
もし、本当に何も変わらないままだったなら「戦争を希望する」かもしれない。
そうならないことを強く、強く祈りながら・・・。