人物
木村悠斗(21)
川下美咲(20)
松田浩介(20)
警備員
謎の女
○工場外観(夜)
今村産業(株)の看板。
工場内の照明は消えている。
人の気配はない。
○工場内(夜)
警備員が懐中電灯を照らし、巡回している。
照らされる、金属部品。
警備員「異常なしと」
○工場・5階(夜)
階段から上ってくる警備員、足音。
室内中を巡回し、辺りを照らす。
窓から見える夜景。
警備員「さっ帰るか」
ドン!
(非常口を叩く音)
警備員「誰だ!」
非常口のドアを開け外へ出る警備員。
○非常階段(夜)
警備員、屋上へ続く階段をライトで照らす。
女の足元、揺れるスカート。
駆け上がる謎の女。
警備員「女?・・・・・・待ちなさい!」
○屋上(夜)
女を追ってくる警備員。
辺りを照らすが誰もいない。
フェンスの下、照らされる赤いハイヒール。
ハイヒールの前に来る警備員。
○工場外観(夜)
屋上から男の悲鳴。
警備員が落下してくる。
ドスン!鈍い音。
○工場・駐車場内(夜)
警備員が血を流して倒れている。
【三年後】
○同・工場前(深夜)
廃墟となっている工場。
立ち入り禁止の看板。
黒いワゴン車が止まる。
○車内(深夜)
木村悠斗(21)川下美咲(20)松田浩介(20)が工場を見ている。
悠斗「ちゃんと撮れよ」
浩介「わかってるって」
ビデオカメラをチェックする浩介。
美咲「やっぱりやめようよ悠斗」
悠斗「うるせぇ、行くぞ浩介」
○工場内・5階(深夜)
三人が階段を上ってくる。
辺りをライトで照らす浩介。
照らされる非常口のプレート。
浩介「あのドアの向こうにいるらしいぜ」
X X X
非常口のドアの前に立つ三人。
ドアを開ける悠斗、きしむドアの音。
ビデオカメラを向ける浩介。
悠斗にしがみつく美咲。
悠斗「浩介、ビビって逃げんじゃねーぞ」
○非常階段・踊り場(深夜)
3人が出てくる。
突然バタン!と閉まるドア。
○工場外観(深夜)
響き渡る美咲の悲鳴。
○車内(深夜)
車に乗り込む3人。
X X X
ビデオカメラをチェックする悠斗。
悠斗「なんも映ってねえ、結局収穫なしかよ」
浩介「ドアしまったくらいで美咲が大声だすから、逃げちまったんだよ」
美咲「もういいじゃん、ご飯行こ、ねっ」
車のエンジンをかける悠斗。
○工場前・側道(深夜)
工場を去ろうとするワゴン車の車体下の隙間、
赤いハイヒールを履いた女の足が映っている。
【数日後】
○美咲のマンション・リビング(夜)
美咲ドライヤーで髪を乾かしている。
側のスマホに着信、悠斗の表示、出る。
美咲「悠斗どうしたの?」
悠斗の声「浩介と呑むから来い」
美咲「えー今から?わかった」
X X X
着替えをすませ、玄関に向かう美咲。
赤いハイヒールが揃えて置いてある。
美咲「なにコレ?気味悪いんだけど」
○道路(夜)
夢遊病のように表情のない美咲、
赤いハイヒールを履いて歩いている。
タクシーが止まる。
美咲を乗せて去って行く。
○工場・外・側道(夜)
タクシーが止まる。
美咲が降り、去って行くタクシー。
○工場5階・非常口前(夜)
美咲が無表情で歩いて来る。
月明かりに照らされたドア。
ドアを開け非常階段の踊り場に出る。
ゆっくりと閉まるドア。
屋上へ向かう美咲の靴音。
○屋上(夜)
美咲が階段を上り来る。
スマホに着信音。
ハッと我に帰る美咲。
辺りを見ると街の夜景。
地面にへたり込む美咲。
美咲「えっ、なんで?ここは・・・・・・嘘、でしょ」
鳴り響く着信音、悠斗の表示、出る。
美咲「悠斗、助けて!」
悠斗の声「は?今どこだよ美咲」
美咲「この前来た工場よ!助けて!早く!た」
通話が途切れる。
履いている赤いハイヒールを見て、
悲鳴を上げ、脱いで投げつける。
裸足で階段に向かい疾走する美咲、
突然、背後から頭をつかむ女の手。
手が美咲を無理やり女に向かせる。
美咲の前、白いワンピースの女。
腐食した女の顔。
美咲「きゃあぁぁぁぁぁああっ!!」
○工場外・駐車場(夜)
悠斗のワゴン車が来る。
車を降りる悠斗と浩介。
悠斗「美咲になんかあったら責任とれよ」
浩介「と、とにかく助けようぜ」
突然、屋上から美咲の悲鳴、
落下してくる美咲。
地面に叩きつけられ、流血。
悠斗「美咲っ!」
美咲の下に駆け寄ろうとする二人。
ゆっくりと立ち上がる美咲。
浩介「う、うそだろ・・・・・・」
ケラケラ笑い奇怪な歩き方で来る美咲。
悠斗「・・・・・・あいつヤバイぞ」
浩介「とり憑かれてる・・・・・・」
車に向かい疾走する二人。
○車内(夜)
狼狽し乗り込む二人。
車窓の向こうから美咲が迫ってくる。
悠斗「早く出せ!」
急発進する車。
○工場前・側道
ワゴン車が激走。
○車内(夜)
運転している浩介、
アクセル踏み倒しスピードを上げる。
ハンドルを握る浩介の手元をみる悠斗、
狼狽した表情。
白い女の手がハンドルを握っている。
悠斗「お、おい!止めろ!!」
浩介「なに言ってんだよ!来るぞ」
悠斗「いいから早く!!」
反対車線からトラックが来る。
浩介「ハンドルが動かねえ!」
悠斗「しっかりしろっ!!」
フロントガラスの上から覗く女の顔。
悠斗・浩介「うわぁあああああああっ!!」
急ハンドルでトラックに向かうワゴン車。
トラックが迫って来る。
○暗闇
車の激突音。
○車内(夜)
フロントガラスにめり込んだトラック、
挟まれ血だらけの悠斗と浩介。
○工場内・非常口前(夜)
音もなくドアが開き、バタン!と閉まる。
非常階段を上るハイヒールの靴音。
END
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