新型コロナと経済① | クレスト榛東校の塾ブログ 群馬県榛東村・箕郷町・金古町・吉岡町の小中学生対象の学習塾

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日本国内の上場企業における前期3月期決算がほぼ出揃いました。大方の予想通り,通信や家庭向け食品メーカー,食品スーパーなど一部の企業を除き,大多数の企業が大幅な減益決算となりました。また今期3月期決算については,新型コロナの影響を合理的に判断するのは困難との理由で決算予想を見送る企業が相次いでいます。

 

今回のコロナショックは,2008年に起きたリーマンショックを超える経済不況をもたらすとの声が多く聞かれています。突然起きた世界規模の自粛で,人の流れが止まり,多くの消費需要が蒸発してしまったのですから,景気減速の体感温度は確かにリーマンショックを超えると言えるでしょう。

 

しかし,リーマンショックとコロナショックとでは大分状況が異なるので,今後の経済の動向を論じる上で,その違いを整理する必要があると思います。新聞ではその辺については冷静に書かれていますが,テレビや雑誌などでは,ただ世間の注目を集めたいがために,過度に不安をあおる報道も時たま目にします。非常事態においては,マスコミの論調が悲観論中心となるのは昔からの常です。楽観的な見解を述べれば批判の矢面に立たされますし,最大限悪く見積もっておいた方が万が一の時の責任転嫁もできます。

 

リーマンショックの発端は,米国の低所得者向けの住宅融資「サブプライムローン」の不良債権化でした。国内外の多くの金融機関が保有していたリーマン関連の巨額な債権や社債が不良資産となったため,動揺した金融機関は新規融資に慎重になり,企業への貸し渋り・貸しはがしが一気に進みました。金融不安が製造業を中心とした企業活動を低下させて,景気後退を招く悪循環に陥(おちい)りました。このリーマンショック時における経済への影響は,「金融業→製造業→サービス業(一般消費)」という流れで波及していったと言えます。金融の信用不安発生によって製造業のキャッシュフロー(現金の流れ)が滞り,生産が落ち込んだことで個人消費が冷え込み,サービス業も打撃を受けていったという流れです。

 

これに対し今回のコロナショックは,逆の流れで影響が広がっています。コロナショックで最初に影響を受けた業界は,渡航制限によって海外からの人の流れが止まった観光業や航空業でした。その後,各国の外出自粛命令によって飲食業や小売業も大きな打撃を受け,サプライチェーン(原材料や部品の供給連鎖)の分断により製造業の生産活動にも大きく影響が及びました。群馬県内でも太田市のスバルが生産の一時停止を余儀なくされました。また,欧米で感染者が急激に増加した2月中旬から3月中旬にかけては,世界各国で株価が大暴落しました。以上の流れは「消費→生産→金融」という流れです。リーマンショックが,言わば川上から川下へと影響が波及したのに対し,今回のコロナショックは川下から川上へ波及している点が双方の大きな違いと言えます。

 

もっと端的に言えば,リーマンショックは「一般人には実態がよくわからない不況」だったのに対して,コロナショックは「誰にでもわかりやすい不況」とも言えるでしょう。緊急事態宣言が発令されてから,人々であふれ返っていた大都会の街並みはひっそりと静まり返り,映画館や劇場,テーマパークなどのアミューズメント施設は軒並み閉鎖され,お客さんが順番待ちだった繁盛店さえも空席だらけの状況を見れば,誰もが「ただならぬ事態」と容易に理解できます。

 

ここまで書くと,先行きの暗さばかりが心配されますが,私は明るい材料もかなりあると思っています。続きは,次回の記事でまた書きます。

 

 

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