学生時代に小劇場がブームで新宿や下北沢に芝居をよく見に行っていました。
東大出身の野田秀樹さんが旗揚げした「夢の遊民社」が火付け役になって,大学の劇研を母体とした多くの劇団が 当時は活況を呈していました。当時まったく無名だった俳優で今大活躍している人が結構います。
▼演劇集団キャラメルボックスの上川隆也
ドラマデビュー作のNHK「大地の子」を見たときに,「あれ?どっかで見た顔だな」と思いましたが,テレビに出る前のまったく無名だった頃に何度か芝居を見ていました。確かにその頃から若手劇団員の中では存在感がありました。
▼東京サンシャインボーイズの松重豊,西村まさ彦
松重さんは,今や連続ドラマの常連で途切れることなく出演している人気バイプレイヤーですよね。身長が190cmくらいあって,舞台ではひと際目立っていました。三谷幸喜が旗揚げした劇団で,この2人以外にも名脇役で活躍している出身者はかなりいます。私が見た当時は人気が爆発する直前でしたが,脚本が緻密で芝居は抜きんでて面白かったです。
▼大人計画の松尾スズキ,宮藤官九郎,阿部サダヲ,星野源
NHKの大河ドラマ「いだてん」にも出演していましたが,下北沢の駅前劇場で,大人計画の旗揚げ公演をなんと最前列で自分は見ています。今ではチケットを入手することさえ困難です。終始,体を張った肉体芸で笑い転げて圧倒された記憶があります。
▼劇団新感線の古田新太・羽野晶紀
大阪芸術大学出身者で結成された劇団で,東京に初めてやってきたときに青山の円形劇場で見ました。今ではまったく面影がありませんが,当時の古田新太は看板役者で,女性の追っかけファンが多数存在するくらい格好良かったです。ロック歌舞伎と言われていて,漫画のような効果音が芝居の随所に使われ,その斬新さとスピード感にびっくりしました。瞬く間に人気劇団となりましたが,あの芝居の熱量は当時見た中でナンバーワンでした。
▼劇団離風霊船の高橋克実
まあ,何といってもこの人です。学生時代にいちばん見た劇団で,本当に当時大好きでした。地味な劇団でいつも100人位の小さな劇場でしたけど,大掛かりな小道具が評判で社会人になってからも数年見に行っていました。この人,無名の頃から劇団内ではいちばん芝居が面白かったです。テレビに出れば「いい味出すだろうな」と毎回芝居を見ながら思っていましたが,今ではすっかり有名人です。小劇場の劇団員は大半がバイト生活で経済的には苦しいですが,高橋さんは40歳までバイト生活を続け,あきらめずに頑張って,今の大成功を収めました。「大器晩成」とか「遅咲きの大輪」といった言葉を目にすると,高橋さんの姿が必ず自分の頭にはフラッシュバックします。
苦節何年とか苦労人とか言う人もいますが,当の本人は好きでやっているか,または自分から選んでやっているだけなので,周りが思っているほど苦労だとは感じていないかもしれません。
どの世界でもそうですが,努力が必ず成功に結びつくとは限りません。運とかタイミングとか環境とか自分だけではどうすることもできない不確定要素も成功の要因にはつきものです。
ただ,あきらめずにがんばり続けなければ,たどり着けない道も必ず存在することは確かだと思います。
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