シューマン 交響曲 第1番「春」 | 音に巡る想い(2005~2010) / ビデオ画像と音楽(2011~)

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クラシック音楽に目覚めたのはSP時代だった。知人から借りたレコードが
きっかけ。後にLPを集めたりしたが、時に感動して涙した頃が懐かしい
な~。/

主に四季の花や自然の風景などビデオ撮りした動画に、出来るだけ自作のBGMを付けて載せたいと思います。

桜も殆ど散ってしまったが、そう、まだシューマンの「春」を
取り上げていない。
昨年は4月10に記事にしていて、セルの盤だった。
で、今年はズービン・メータ/ウィーン・フィルで聴いてみた。


トランペットが高らかに春の始まりを告げる。しばらく続くゆっくり
したテンポの序奏を、メータはかなり濃厚な表情をつけているよ
うに聞こえる。

主部に入るとヴァイオリンんが極めて溌剌とした主題を奏でる。
木管の第2主題はソフトにさらりと、主題の対照があざやか。
提示は繰り返されるが、あまり長くないからほど良い感じだ。
型通り進むが、最後にテンポを遅くしたところがあるが、メータは
そこをかなりゆっくりと表情をつけているように思えた。


第2楽章の開始の、なんとソフトな音であることか。
弦の旋律が静かにゆったりとして、非常にやさしい情感が込め
られている。この美しさ、この盤の白眉であります。


休止なく第3楽章に入るが、少し遅めのテンポかな。もう少し
早く軽やかでもいいのに、と思えるのだが・・・・。


第4楽章は楽しげな花の宴。主題は一寸おどけたような、ユーモ
ラスな趣きを感じるのだが、あまりきらびやかでなく、むしろおっと
りと優雅な趣きで進んでいく。

バーンスタインはもっと速いテンポで、エネルギッシュに演奏して
いるのと、この点かなり違うようである。
やや、セルに近いかも知れない。でもセルほど落ち着き払った感じ
ではなくて、そこに色気とロマンの香が漂っているようで。
その点、このメータの演奏がお気に入りですね。
しかし、勿論最後は俄然テンポを速めて、爆発的な迫力を演じて
力強く結ばれるのです。


夕方散歩に出ると、川辺のばたん桜が満開で、色濃く豪華に咲いて
いました。


演奏:ズービン・メータ/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(LP盤)