時代を代表する…名機達。…NA編(その1)
国内外を問わず…これまで時代を象徴するような自然吸気エンジンが開発されてきました。
過酷な耐久テストを行ない…ホモロゲーション仕様として開発されたもの。
F1エンジン開発の中で培った技術を市販車ベースに投入したもの。
メーカーが独自技術を本気で勝負した古き良き時代の…名機達。
特に…FR全盛時代に登場した自然吸気エンジンのバリエーションと個性は特筆モノで、
今振り返ってみても…それはそれは素晴らしいNAエンジンが多数開発されました。
さてさて今回のお題は…
その中でも個人的に思い入れの深いNAエンジン諸君のご紹介です。
まず最初に登場するのは…三菱GTO(型式:C-A57C)に搭載されたアストロンエンジン。
三菱エンジンの速さと耐久性が…トヨタ、日産といったメーカーを席巻した時代の名機です。
排ガス規制や騒音規制がまだまだ取沙汰されない時代。
市販車のスポーツ走行なんてまだまだ認知されない時代。
面白いように吹け上がるエンジンフィールと空気を切り裂くようなサウンドに誰もが痺れたものです。
型式 C-A57C
エンジン形式 4G52
最高出力 125ps/6200rpm
最大トルク 17.5kg・m/4200rpm
種類 半円球型OHCツインキャブレターエンジン(アストロン)
キャブレター ストロンバーグ×アイドルリミッター付
次は…最近新型のロードスターが発売され、にわかに見直されてきたマツダ往年の名機です。
初期型ユーノスロードスターに搭載された…直列4気筒DOHCエンジン(B6ーZE)。
クルマを駆る愉しさを若者に教えてくれた…とってもリーズナブルな仕様でしたが、
剛性ある軽量シャーシとの相性もバツグンで、クイックな走りにも貢献した秀作。
今もファンに語り継がれるほど秀逸なNAエンジンでしたね。
エンジン型式 B6-ZE
最高出力 120ps(88kW)/6500rpm
最大トルク 14.0kg・m(137.3N・m)/5500rpm
種類 水冷直列4気筒DOHC
総排気量 1597cc
これは…ホンダが手塩に掛けて開発した…V-TECエンジンです。
日本車の中で唯一のスーパーカーと称されるNSXに搭載された…C30Aエンジン。
マクラーレンホンダで活躍したアイルトン・セナの勇姿も同時に浮かんでくる…名機中の名機は、
市販車初のアルミ製モノコックボディにミッドシップ配置されました。
NAを愛するファンなら、一度は味わってみたい…特別なエンジンサウンドとフィールがあります。
おっと…。(ブログを書いていて思い出してしまったので…これから少し走らせて味わってまいります。)
型式 E-NA1
エンジン形式 C30A
最高出力 265ps(195kw)/6800rpm
最大トルク 30.0kg・m(294.2N・m)/5400rpm
種類 水冷Ⅴ型6気筒DOHC24バルブ
総排気量 2977cc
燃料供給装置 電子制御燃料噴射式(ホンダPGM-F1)
さて今回のNAシリーズ最後に登場するのは、
E36型BMW M3の心臓…直列6気筒DOHC24バルブエンジン(30 6S)。
V-TECと同じ時代に生まれた自然吸気の猛者は…レース界でも数々の金字塔を作ります。
特に…低速域からのトルクフルなハイパワーは…今も語り草になっているほどです。
そうそうそういえば…V6のNSXと直6のM3。(当時は何かと比較されました。)
4000回転から弾けるように甲高く叫ぶ…V-TECサウンド
低速域から高速域まで太く高らかに響く…ストレートシックスサウンド。
いづれにしても…甲乙つけがたいことは…確かです。
型式 E-M3B
エンジン形式 30 6S
最高出力 286ps(210kW)/7000rpm
最大トルク 32.7kg・m(320N・m)/3600rpm
種類 直列6気筒DOHC24バルブ
総排気量 2990cc
ご拝聴ありがとうございました。