私のサロンは自宅リビングを使ったサロンです。
自宅ならでは良さと、良くないところとがあると重々承知しております。
もちろん生活感というものは出来る限り出さない工夫をします。(当然のことですが)
とは言え、どうしても「生活の様子」は垣間見えてしまうもの。
どんな暮らしぶりなのか、どんなインテリアの趣味なのか、どんな家族がいるのか…。などなど。
それは「私」という人間が丸ごとが垣間見えるとも言えるのかもしれません。
サロンルームだけにお通しする自宅サロンよりも、もっと見えるものがあるかと思います。
そのことを良しとして下さる方がお客様として来て下さっていると思うと、改めて感謝でいっぱいです。
サロンは美の場所として、癒しの場所として、そのようなことは絶対あって欲しくない、非日常であって欲しいというお客様には選ばれることはないかもしれません。
来て下さる方が何を求めていらっしゃるのか、によるところなのですが、
もし、
お友達の家に遊びに行くような気軽さや、セラピストとより近いしい間柄になって心置きなく会話をしたいなと思っていただけるのなら、
そこには十二分にお応えできるサロンだと思っています。
私の人となりや生活ぶりを感じていただいて、
いわゆる素敵というのとは遠いですが等身大のを私を知っていただけたなら、
もっと安心して寛いだ気持ちになっていただいたり、心を開いていただいたり出来るのではないか、とも思うのです。
もちろん、技術に関しては自宅サロンだから緩いなどということは決してあってはならず、私もそのように努力しています。
一方でセラピストは技術を提供するだけの存在ではないということを強く意識していて。
私にしか出来ないことがあるとするなら、
それは私が経験してきたことで肉付けされた部分であるはず。
輝かしい経験ばかりではなく、悲しみや痛みや悩んできた経験が、
どなたかの心に寄り添ったり、何か勇気のようなものを授けられたりするのではないか、
と、そんなふうに思っています。
その人の家にお邪魔すると、どんなにたくさん語り合うよりもその人の事がよくわかるということがありますが、
もしかしたら自宅サロンもセラピストのことをより深く知っていただける場かもしれません。
じつは今日のお客様にも本来お見せしなくて良いような家族のこともお目にかけてしまったのですが、
大変ありがたいことにそれも含めて私のことを受容して下さいました。
(本当にありがとうございます!)
そしてフェイシャルトリートメントを受ける為だけでなく、会話の時間も楽しみに来ているとおっしゃって下さいます。
近況報告や小さな愚痴のようなものや、人に打ち明けにくいけれど誰かに言いたいモヤッとした出来事などを、
このサロンに来て話すことでリセットする良い機会になっているとのこと。
まさにそのような場所こそが私の目指すところであるので、本当に嬉しくありがたく感謝の念に堪えません。
そして今思うのは、
もっと自己開示をして良いのではないか、それがどこかでどなたかの癒しになるのであれば、ということ。
平坦ではない経験もセラピストととして厚みとなれば良いなと思っています。
サロンはお悩み相談所というわけではありませんから
直接お悩みを丸ごとお聞きしたり、反対に私の全てをお話しするということではありませんが、
きっと伝わるもの感じていただけるものがあるのでは?という思いでいます。