米国の医療保険設立の経緯から学ぶ。 | あるグローバル投資家の軌跡。(労働資本⇒金融資本編)
"No, we can't at all."をスローガンに頑張るオバマが、
最近、国民皆医療保険加入の制度を確立した。日本国
民にとっては、外国の話なのであまりインパクトはなかっ
たが、実はこれ米国国民にとっては画期的な法整備だ。

というのも、多くの人がすでに気がついている通り、米国
はフリーエージェントが急増している。ツマラナイ勤め人で
はない人々が多いのだ。でも、法制度が雇用制度を前提
にしていたために、FAは医療保険に加盟できなかった。

保険が効かないので、子供を産むのに100万以上かか
るという話も・・・。この時代遅れの法制度は、どのような
経緯で施行されるようになったのか?結論は、副産物だ。

具体的な経緯は、第二次世界大戦にさかのぼる。当時の
米国ではインフレが進行していた。そこで、ルーズベルト大
統領がインフレ抑制で賃金の上昇を凍結させた。でも、企
業は人材がほしい。経営者たちが打った手は、雇用主が保
険料を負担するという別のエサを用意するというものだった。

このエサは一時的なものとなるはずであったが、企業にとっ
てはこの負担金が法人税の控除対象となり、労働者にとって
はこの見せかけの所得が所得税の課税対象外となった。こう
して、暫定対処の医療保険制度が恒久対処となったのだ。

かくして、米国の医療保険制度は歪んだ制度として半世紀以上
生き延びることとなった。その意味でオバマの功績は大きい。
まあ、あまりにも非正規雇用(FA)が多いからでしょうが・・・。

我々は、国民の福祉を目指す法律は、しばしば不合理、不公
平なものになるということを覚えていないといけないと思う。