オオタキ1/50 E10製作記 02・ボイラー製作 | 鉄道模型900ちゃんねる

オオタキ1/50 E10製作記 02・ボイラー製作

オオタキ1/50 E10製作記 ・第二回は説明書の順番通り
ボイラーと上周りを製作します。
 
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まずはボイラーパーツを見てみましょう。
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前回述べたように、フォルムに関しては完璧とも言える模型ですが、
細かい部分にかなりツッコミどころがあります。
 

まず、空気作用管とおぼしきレリーフが、
砂撒き管やボイラーバンドの下を通っています。
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そのラインも独特で、心電図か株相場のような
不思議な屈折曲線を描いています。
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E10の特徴の1つとも言える、かなり張り出した空気作用管。
模型とは逆に、ボイラー配管のいちばん外側を通っています
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今回はこれも表現してみましょう。
 
 
ボイラーバンドを残して、すべての配管レリーフを削り取りました。
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Nゲージの加工に比べると大きいので厄介です。
 
そして、「E10よりも9600のほうがよくできている!」
と言う人たちが1番にあげるポイントがこちら。
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「顔」が似てません。
上下左右、背面は申し分ないのですが、
前面のみ、実車のE10の印象とかなり違います。
 
実車を見てみましょう。
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ナンバーの幅が狭く、取り付け位置が低く、
煙室ハンドルも小さく、より飛び出しています。
 
改めて模型を見てみると、問題箇所は
ナンバー取付け台座が高いくらい。
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素体としては似ていて、決して悪くありません。
ナンバー位置と煙室ハンドルという小さな部品の印象が
全体に及ぼす影響というのは大きいものなんですね。
 
ナンバー取付け台座と扉の取っ手をカットし、
プラ棒で煙室ハンドルを飛び出させます。
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ちなみに煙室ハンドルは、シリーズ中、E10とC53のみが
ロックヒンジつき。
他のモデルはロックヒンジが煙室扉にレリーフ表現されているか、
無視されてしまっています。
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いいパーツですが、今回はオミットさせます。
 
問題のナンバーは幅を詰め、極限まで薄くヤスリがけ。
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フジミC53に倣って、低い位置に4点ボルト支持。
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煙室ハンドルはそのフジミC53からトレードしました。
 
次に、削り取ってしまった砂撒き管を製作。
加工しやすい0.8mmのアルミ線と、エアジェット部分は
ガンダムの丸パーツで作ります。
 
本来はもっと複雑な形ですが、まあ雰囲気で(笑)。
形を合わせたら、ブライマー処理をして、
のちに行う塗装を剥がれにくくします
 
なんかこの時点で、ピタゴラスイッチの
「新しい生物」っぽくなりました
新しい生物 file010 ボイラノドン
 
手持ちの35年前に完成させた駄作を見てみると、
ライトもちょっと変ですね。
 
実車のものは前後の長さがもっとあり、
ライトレンズも丸みを帯びています。
 
そこでガンダムの丸パーツの出番。
かなり雰囲気もそれっぽくなりますね
 
またまたガンダムの透明アイパーツ。
ホットナイフでレンズカット表現も入れてみました。
 
ガンプラに感謝しつつ、ライトが完成。
この後もガンプラの社外パーツ(主にコトブキヤ製)が
大活躍することになります。
 
次にバックプレートとキャビンを制作します。
E10の運転席は独特。普通の蒸気機関車ならば後ろとなる方が前。
最初期の庭坂機関区時代は、運転席やメーターや操作機器が、
普通の機関車から見て後ろ向きに付けられていました。
 
ゆえに、こちら側は公式側後方からの写真となります。
普通の蒸気機関車とは逆サイドに多くの配管が走っています。
 
現在青梅に展示保存されているE10はボイラー前位に改造されたもので、
美しさのかけらもない操作機器のパイピングの
無理やり感が見所の1つ。
たまたま呉尾は小学校の高学年時代を庭坂で過ごしたことがあり、
庭坂小のひとつ後輩のお父さんがかつてE10の機関士でもあったそうで、
「バックが基本だが、ボイラーを前にした方が力が出る」とか
「4110よりもフワフワしてて酔いそうになる」とか、
今になってみるととても貴重な話も聞けました。
 
話がそれましたが、まずはメーターから。
ミカンのヘタの裏側みたいになってます
 
とりあえず、取り付けるだけ取り付けてみました。
 
ちなみに実車はこんな感じ。
 
…大幅に作り直したほうがよさそうですね。
 
バルブ操作板に肝心のバルブハンドルがないので適当に作ります
2ミリの六角プラ棒の中央にドリルで穴をあけ、スライスしました。
 
メーターはガンダムの丸パーツを銅色に塗り、
コピーした本物の文字盤を貼り付けます。
 
パイピングはエナメル線を使用。
これだけでけっこう雰囲気が変わりました
 
美しくない配管も出来る限り再現。
 
バックプレート・キャビンが完成しました。
本当は庭坂機関区時代のオリジナル逆向き仕様を
作りたかったのですが、資料がありませんでした…
 
せっかくなので電球色のLEDでライトアップ。
夜間走行の雰囲気が出て気に入っています。
 
今回はここまで。次回はボイラーの配管の残りと
いよいよ下回りを組み立ててみたいと思います。