中原・米長の矢倉シリーズとなったタイトル戦は、勝負を決する闘いであったと同時に、棋理を極める共同作業でもあったと思います。


 観戦能力は低いながらも、2人の高い志に感銘を受けたものでした。


 「記録よりも記憶に残るプレイヤー」は、野球の新庄選手のモットーですが、将棋界でこの言葉が当てはまる棋士といてば、米長永世棋聖が升田幸三実力制第4代名人と双璧をなしているのではないでしょうか。


 コンピュータとの対局も含めて、最後まで将棋界の発展に尽くし、将棋を愛しつくした永世棋聖のご冥福を祈ります。