ずっと以前に東京マートで購入した和牛。

 

ふたつ買って、一つは食べましたが

 

もう一つは自宅冷凍庫でその出番を持っていました。

 

停電のよくあるグアム、

 

旅に出る前に食わないとと思っていて

 

ちょっと良いことがあったので食べることに。

 

んで、何を合わそうかと悩んで出したのがこれ。↓

 

 




 


 

 

 

 

 

 

Williams Selyem, Pinot Noir, Ferrington Vineyard, 2005。

 

ウィリアムズ・セリエム、ピノ、ファーリントンヴィンヤード、2005。

 

 

 

 

 

 

先日飲み友達と前のフィリピン旅行の話をしていて

 

ホテルの格付けがどうだ、シンガポールスリングがどうだ、

 

なんてフィリピン旅行の蘊蓄を話すと

 

「そういう背景を知ってたら色々楽しんだろうね。」

 

っと言われたので

 

「ワインも一緒ですよ。」

 

っとふると

 

「そういえばsashi君が持ってくるワイン美味しいもんね。」

 

っと返ってきました。

 

なるほど何も知らなきゃ

 

ただのホテル、ただのカクテル、ただのワイン。

 

ストーリーを知って、それを試したいと思い

 

その上で経験するから価値のあるものもあるよな、と。

 

 

 

 

 

 

 

さて今回のワイン、素晴らしいものでした。

 

ので、

 

どんなワインか分かりやすいポイントを押さえて紹介してみようと思います。

 

 

 

 

 

 

先ず、

 

ウィリアムズ・セリエム

 

っというのがワイナリーの名前です。

 

ワイナリーはカリフォルニアのソノマにあり、

 

自社畑があったかどうか忘れましたが

 

基本的に契約農家からぶどうを仕入れてワインを造るスタイル。

 

ワイン評論の世界的権威、ロバートパーカーjr曰く、

 

「ピノ・ノワールを作らせたら世界最高のワイナリーの一つとしてあまりにも有名」

 

だそうです。

 

その裏付けとして、

 

生産した80%はメーリングリスト(予約販売)にて、

 

あとの20%は業者の争奪戦、

 

って感じでリリースと共に即完売してしまいます。

 

ので、一般販売はなく、すなわち一般の目に届くことはありません。

 

ちなみに私はメーリングリスト加入に2年ほど待って入れてもらって

 

それでワイナリーから直売(蔵出し)で購入しました。

 

メーリングリストのシステムですが

 

毎年ワイナリーから購入のメールが届きます。

 

んで、2年(2回)ほど購入しなかったらメーリングリストから自動的に除外され、

 

その空いた枠に次の人が入れるって仕組みです。

 

かなり強気な姿勢ですが、

 

ま、世の中は需要と供給。

 

で、完全に需要が優っているパターンです。

 

ってか、この世にワイナリーは数多くありますが

 

良いワインはそんなに無いということでもあります。

 

 

 

 

 

 

次に、

 

このワインはファーリントンヴィンヤードという畑で採れたぶどうだけで造られた

 

いわゆるシングルビンヤードものになります。

 

この畑はアンダーソンバレーという場所にあり

 

有名なナパ(カウンティー)やソノマ(カウンティー)の北に位置する

 

メンドシーノ(カウンティー)の中にあります。

 

また、それらは全てカリフォルニアにあり、

 

当然アメリカ合衆国です。

 

イメージとしては

 

グーグルマップで縮小や拡大する感じですが

 

当然拡大して範囲を狭めるほど希少性は上がり、

 

今回のシングルビンヤード物はとっておきって感じになります。

 

 

 

 

 

メンドシーノカウンティは少し標高の高い山奥、

 

かなり涼しい場所で、のどかで非常に綺麗な場所です。

 

比較として

 

ナパは盆地みたいな場所に大手有名ワイナリーとかがでんでんとハウスを構え

 

完全に観光地化されて賑わっている感じです。

 

ソノマは山間でこじんまりとしたワイナリーが点在していて

 

親しみ易く、スレていない感じです。

 

 

 

 

 

 

 

そんな涼しい場所で育ったピノ・ノワールは

 

溌剌とした酸味が特徴で

 

また、非常にフルーティーで飲み易いワインに仕上がります。

 

確か1年ちょっと樽で熟成させてからリリースするので

 

この2005年ものの購入は2007〜8だったと思います。

 

手元での熟成が10年。

 

さて味がどう変わったか。

 

 

 

 

 

購入して直ぐに飲んだ際には際立っていた酸味が

 

非常に穏やかになり

 

それなのに果実味は褪せておらず

 

そこに樽のニュアンスもうまく溶け込んでいて

 

10年経って丁度良い飲み頃になっていたと思います。

 

また、しばらく置いていても香りの発展は感じられず

 

逆に若干の弱さも見られたので

 

恐らくはここが熟成の頂点。

 

そう言う意味でも良い時に開けることができて幸いでした。

 

 

 

 

 

 

良いワインが飲み頃を迎えた際にそのタイミングで飲む、

 

これがワインの醍醐味だと思いますが、

 

その背景も何も知らなきゃ

 

ただの飲み易いワインで終わってしまうでしょう。