ヴェルディの暗いオペラ、特に「運命の力」「イル・トロヴァトーレ」について、
作家の島田雅彦さんは語っています。
“運命の力”が登場人物を翻弄し、
身も蓋もない悲劇的な結末を迎える物語によって、
現実の過酷さ、現実のナンセンスさを、強いメッセージとして発信している。
現実は、貧しい者をもっと貧しくし、
不幸な者をもっと不幸にするようなものなんだ。
このメッセージを大衆に投げつけることによって、
時の権力者たちに対する民衆の状況を知らせた。
うーーん。なるほど。
私たちのように、高度成長時代に少年期を過ごした者は、
夢は必ずかなう。未来は輝いているんだ。
といった幻想を持って過ごしてきました。
でも、バブルのつけとしての借金苦にあえぐ今日、
ヴェルディの悲劇から学ぶことは多いのかもしれません。