オーケストラ、吹奏楽、合唱、あるいは和太鼓など、音楽系の部活動というのは、大勢の人数を必要とします。

少人数ではやっていけません。


オーケストラですと、2管編成で50人くらいはいないと、その曲本来の持つ響きが演奏できません。

どのパートも、一人でも欠けると、音が欠けてしまうことになります。


合唱では、アンサンブルコンテストはともかく、NHKコンクールでは40人一杯の人数の団体と、20人くらいしかいない団体とでは、始めから勝負はついているようなものです。

どんなに一人ひとりがうまくでも、その曲が要求する響きの厚みは、人数によるのです。

このことで、わたしはかつて少人数の合唱部を率いて、つらい思いをしてきました。



ですから新学期、何人の新入部員を獲得できるかで、その年の活動のすべてが決まってしまうといっても過言ではありません。

そのために、年度末から何度も作戦会議を開き、ありとあらゆる手を使って、新入生を呼び込みます。


甘い言葉や甘いお菓子で釣る。楽しそうな雰囲気を見せる。おだてる。そそのかす。拉致する。イエイエ。。。。



でも大切なのは、その部自体が、充実した活動をしているかどうかということではないでしょうか。

そして、その魅力にとりこになっている姿を見せることです。


勧誘活動をすることで、先輩部員たち自身が、自分の部活動に対する姿勢を再確認し、よりよき活動を求めるようになります。

また、今の若者に欠けているといわれる、コミュニケーション能力、社会性、積極性をつけることができます。



今から30年以上前、わが母校の合唱部でのことです。

ある日、各クラスに怪文書が配られました。

「音楽の先生が呼んでいます。昼休みに、音楽室へ来てください。」

これに引っかかった各クラスの声自慢約50名を、一網打尽に合唱部員にしてしまいました。


この時の部長である仕掛け人こそ、現在徳島県合唱連盟理事長 N氏なのです。