あの、トリノ五輪開会式でのパバロッティノ「誰も寝てはならぬ」は、口パクだったそうですね。


でも、私は彼を責める気にはなれません。


彼自身、60歳を過ぎたら絶対に歌わないと宣言し、引退していました。

それが、61歳の時、母国でのオリンピック開催のため、立ち上がったのです。


「ミスターハイC」と呼ばれたパバロッティも、いったん引退してから、最高音が本番で出せるかどうかは不安だったのでしょう。

数日前に、録音撮りをしていたそうです。


本番の時の彼の表情は、非常に苦しそうなものがありました。

おそらく、いろいろな思いが交錯していたのでしょう。



対比するわけではありませんが、100歳までつややかな歌声を維持し続けた「お鯉さん」も、素晴らしいです。


芸の道は、若い人ほどテクニックや勢いがあります。

でも、人生の年輪を重ねないと出てこない味があります。


歳を重ねるほど、声を維持化するのは大変だと、実感しています。