前回までの記事で、工場での取引には

  ①仕入:外部から材料を購入してくる取引

  ②支給;加工先に加工される材料を供給する取引

  ③検収:加工先から加工されたモノを受け入れる取引

  ④納入:出来上がった製品を得意先に納品していく取引

  の4種があります

    実際には、支給/検収が加工数に応じて繰り返されます

    このことについては、後に改めて触れていくつもりです

 

また工場での在庫の動きは”一取引二移動”であることを述べました

  本来は移動とは、移動元から移動先への転送なのですが

  システムに落とし込むために

    ①移動元からの出庫と

    ②移動先への入庫の二つに分けます

そうすると、取引と物の移動の関係は

  ①仕入:買い取引で、移動先に入庫する取引

  ②支給:売り取引で、移動元から出庫されて、移動先に入庫する取引

  ③検収:買い取引で、移動元から出庫されて、移動先に入庫する取引

  ④納入;売り取引で、移動元から出庫する取引

 

取引を、金の動きとしての”売/買”と、物の動きとしての”入/出”のマトリクスで表すと

  一取引一移動である”仕入”と”納入”は次のように当てはめられます

あと当てはまっていない取引は、当然二移動のある「支給」と「検収」が残っていて

  もちろん一取引二移動するシステムを考えてもいいのですが・・・・なんらかで実装しなければいけない

  ここではすべての取引を一取引一移動にするとしたとき

  支給取引と検収取引をそれぞれどの空き枡に当てはめるのか?

 

物の移動ベースで考えると、いずれも入庫と出庫があるけれど

  金の移動ベースで考えると、支給取引は売り、検収取引は買い取引二固定されるので

  次のように当てはめてみます

すなわち「支給取引」とは、売り取引で移動先(支給先:加工先)に入庫する取引

      「検収取引」とは、買い取引で移動元(加工先)から出庫する取引 としました

 

本来二移動あるべきところを一移動にした時

  その選択は上記の空き枡への当てはめで問題ないのかの確認として、次の視点があります

(同一作業の)加工先が複数あたった時

  支給取引でどこに送る(入庫させる)のかは、加工先(移動先)を指定しなければなりませんが

      移動元は一意に決まります

  また検収取引でも、どの加工先から払い出されたのか(造られたのか)を指定しなければいけないが

     移動先は一意に決まります

  すなわち一意に決まる移動元/移動先を特定する仕組みさえ組み込めば

     取引そのものでは”一取引一移動”で表現しても問題なくできます

 

それでは四つの取引をどのように取り扱っていくのかは

  また次の記事で述べさせていただきます